スティーヴン・ドーフ

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 映画『ブレイド』『SOMEWHERE』などの俳優スティーヴン・ドーフが、新作『ウィーラー(原題) / Wheeler』について、2月1日(現地時間)ニューヨークのAOL開催のイベントで語った。

 本作は、音楽の街ナッシュビルのバーで歌いながら、レコード契約を狙うカントリーシンガーのウィーラー(スティーヴン)を、ドキュメンタリー調に映し出したドラマ。全ての楽曲はスティーヴンが作詞・作曲し、『ブレーキ』で製作総指揮を務めたライアン・ロスがメガホンを取った。

 作曲家スティーヴ・ドーフの息子でもあるスティーヴンは「父の代表作にはクリント・イーストウッド主演の『ダーティファイター/燃えよ鉄拳』の“Every Which Way But Loose”や、多くの人が結婚式で使ったケニー・ロジャースの“Through the Years”がある。僕は作曲家の家に生まれ、自分で音楽を作ることもあったし、俳優業ではミュージシャンを演じたこともあった」と幼い頃から音楽の世界に接してきたことを明かした。さらに、本作について「ナッシュビルに巨大なカメラや照明を置いて、撮影したくなかったんだ。いわゆるアンチハリウッド手法で、キャストは俳優ではなく、実際に住む人々を撮影したらどうかと思い、カフェやレストランを経営する人から、スタジオ・ミュージシャンまでリアルな人を使った」と自らのアイデアを語った。

 スティーヴン自身は、ナッシュビルに馴染みがあったのか。「父と一緒に通っていた頃のナッシュビルは、アメリカ内で作曲の中心地だった。現在は流行を追った曲や、ハードな曲も生まれたりしている。ジャック・ホワイトがホームとして活動し、バンドのキングス・オブ・レオンもナッシュビル出身で、多くのロックバンドも生まれた。ナッシュビルの街やコミュニティーの縮図は、カントリー・ミュージックにある。僕の兄も14年間そこに住みソングライターとして活動したが、普通の人はアーティストのコンサートには行くが、ソングライターの名前は知らない。でもそんなアーティストの曲を作るのは、ナッシュビルの作曲家が多いんだ」。

 主人公・ウィーラーについて「彼は41〜42歳で人生の半分に達し、最後の挑戦を試みる。ある意味、40代でレストランを経営することと似ているね。ウィーラーはそんな(歌の)世界に飛び込む。残りどれくらいの時間があるかわからないウィーラーは、遅くなる前に挑むんだ」と説明した。(取材・文:細木信宏/Nobuhiro Hosoki)