来日したパク・チャヌク監督とゲスト登壇した真木よう子

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 来日中のパク・チャヌク監督が8日、都内で行われた最新作『お嬢さん』のジャパンプレミアに出席。ゲスト登壇した女優の真木よう子と対面すると、『そして父になる』(是枝裕和監督)で真木の演技を見たと明かし、「強靭さと優しさを兼ね備えていて、その両方を表現できる女優さんだと思いました」と大絶賛した。

 昨年のカンヌ国際映画祭において、美術のリュ・ソンヒが韓国人初の芸術貢献賞を受賞した本作は、日本統治下の朝鮮半島を舞台に、美しい令嬢・秀子(キム・ミニ)の元でメイドとして働く孤児の少女・スッキ(キム・テリ)と詐欺師(ハ・ジョンウ)が共謀し、秀子の莫大な財産を奪おうとするところから物語が始まる官能サスペンス。

 チャヌク監督は真木について「深みのある美しさに加え、生活感も滲みだす事ができる。普通、相反するものを両立させる事は難しいんですけど、それを見事に演じられる素晴らしい立派な女優さん」と賛辞の言葉を贈る。すると真木はこれに大感激し、すぐさま「カムサハムニダ(感謝します)」と韓国語でお礼を言って会場を沸かせた。

 真木自身も本作がお気に入りのようで、「前情報として、韓国の俳優さんが日本の言葉をしゃべることに危惧していたところがあったんですけど、全く問題なかったです。問題にさせないほど、作品の力が圧倒的にそれを超えていた」とコメント。「こういう映画は日本でつくると、官能的な部分を掘り下げ過ぎてしまって女性が引いてしまいがちになるんですけど、チャヌク監督が撮る事で、女性も抵抗なく観られる作品になっていました」と監督の手腕を称える。自らも本作のヒロインを演じてみたい気になったといい、「だいぶつらいでしょうけど、役者としてはとてもやりがいのある役だと思います」と話した。

 チャヌク監督は本作のヒロインの名が「秀子」であることにも言及。「わたしが世界のあらゆる映画の中で理想の女性と感じているのは、日本の成瀬巳喜男監督の作品に登場する高峰秀子さん。高峰さんが見せてくれた女性像、気品、そういったものを念頭に置きながら今回映画を撮りました。そういう意味で今回の女性の名前は『秀子』です」と紹介。「日本で『お嬢さん』を上映していただけることはとても意味のある事なんです」と感慨深げに語っていた。(取材・文:名鹿祥史)

映画『お嬢さん』は3月3日よりTOHOシネマズシャンテほか公開