マイクロサーバーやネットワーク機器など多数の製品に採用されているIntelのAtom C2000プロセッサに、システムが起動しなくなり停止するというトラブルがあるとThe Registerが報じています。The Registerに対してIntelは対応中であることは認めていますが、詳細について明らかにしていません。

Intel's Atom C2000 chips are bricking products - and it's not just Cisco hit • The Register

http://www.theregister.co.uk/2017/02/06/cisco_intel_decline_to_link_product_warning_to_faulty_chip/

Intel Atom chips have been dying for at least 18 months - only now is truth coming to light • The Register

http://www.theregister.co.uk/2017/02/07/intel_atom_failures_go_back_18_months/

IntelのSoC「Atom C2000」を採用するCiscoのネットワーク機器に「使用開始から18カ月以降に不具合が生じる率が急激に増える」という注意が出されました。内容は正常に動いていたネットワーク機器が、コンポーネントに障害が発生してシステムを起動させることができなくなりシステム停止状態になるというもの。これがきっかけで、The Registerがトラブルについての調査を始めたところ、Ciscoはトラブルの原因について同じコンポーネントを使う他社製品があることやコンポーネント提供者と協力して修正対応中であることを認めましたが、トラブルとなっている部品が何なのか、コンポーネント提供者が誰なのかは明らかにしなかったとのこと。



その後、匿名を条件にトラブルの内容を明かしてくれた情報提供者などからの情報を総合した結果、2013年に出荷が開始されたIntelの省電力プロセッサ「Atom C2000」シリーズが原因であることが判明。なお、IntelはAtom C2000シリーズのエラッタに関する情報(PDFファイル)を2017年1月に公表しています。



Atom C2000シリーズはSynologyのNASやCiscoのネットワーク機器、AsRockのCPU内蔵マザーボードなど多くの製品に使われているSoCです。一般的なサーバーのリフレッシュサイクルは3年から5年であるところ、Atom C2000を採用するNASやネットワーク製品は5年から10年という比較的長期間利用されることが多く、対象製品の多くが「現役」だと考えられます。

The Registerが業界に詳しい情報筋から得た情報によると、Intelはチップを提供するメーカーとの間で強力な秘密保持契約を結んでいるとのこと。この秘密保持契約があるせいで、CiscoやSynologyなどAtom C2000シリーズ採用製品でトラブルを抱えているメーカーは原因がIntelのチップにあることを公表することができず、ユーザーに対して問題についての注意喚起や対応策の通知ができないため頭を抱えているようです。