写真提供:マイナビニュース

写真拡大

島津製作所は2月7日、モノクローナル抗体の分析対象領域(Fab領域)選択的なタンパク質分解を可能にした独自手法「nSMOL(nano-surface and molecular-orientation limited proteolysis)技術」を活用した高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS/MS)用前処理キット「nSMOL Antibody BA Kit」を発売した。

抗体医薬の血中濃度測定では、従来、「ELISA法」が多く用いられてきたが、「種間交差や阻害物質の影響を受ける」、「測定法開発に多大な時間とコストを要する」、「直接的に医薬品そのものを分析できない」といった課題があったほか、近年活用が進むLC/MS/MSを用いた手法では、これらの問題は解決できるものの前処理手順が複雑であったり、トリプシン消化による過剰な夾雑成分が生じるといった問題があった。

同前処理キットは、こうした課題を解決することを目的に開発されたもので、同社の「LCMS-8050/8060」と組み合わせて使用することで、前処理操作をシンプルに、例えば、タンパク質の変性還元アルキル化やトリプシン消化後の脱塩操作が不要になるほか、一晩以上かかっていたトリプシン消化作業も5時間以下へと短縮を図れながらも、高精度かつ低コストで抗体医薬の薬物動態解析を実現できるようになると同社では説明している。

なお、定価は1キット試薬100回分で45万円(税別)だが、同社ではあくまで研究用試薬であり、医薬品医療機器等法に基づく体外診断用医薬品として認証・承認を受けていないため、治療診断目的および、その手続き上での使用はできないと説明している。

(小林行雄)