Inc.:出世が停滞する、キャリアが頭打ちになる、あるいは、よく言うマンネリ化――など、言い方はいろいろですが、いずれにしても、こうした状態は気持ちのよいものではありません。行き詰まり感、無気力感、また、何かもっといい仕事があるのではないかという焦燥感が渦巻くでしょう。自分の力が最大限に発揮できていないのはわかっていても、その状況をどう打開したらよいかがわからない。不快で、さえない気分です。

そんな精神状態を進んで求めたり、そうなったことを喜んだりする人などいるわけがない――と思うでしょうが、『Pivot: The Only Move That Matters Is Your Next One(ピボット:大事なのは次にどこへ行くかだけ)』の著者、Jenny Blake氏によると、キャリアの頭打ち状態は、実は、案ずることではなく、喜ぶべきことだというのです。

退屈は、失敗ではなく成長のあかし


Blake氏は、質問サイトのQuoraでその考えを詳しく説明していますが、基本概念をまとめると、仕事にマンネリを感じるようになるのは、自分がプロフェッショナルとして成長したあかしである、ということになります。停滞感は、より大きく優れた仕事に鞍替えしてもよい頃だというサインだというのです。そこで、気は晴れないかもしれませんが、少なくとも少しのあいだは、退屈や迷いを受け入れ、向き合ってみる必要があるのです。

「よくある大きな誤解は、キャリアの頭打ち状態は自分にとって問題、と考えられていることです。その実感とは裏腹に、キャリアの停滞は、大半のケースにおいて、その人の成功の産物です。これまでの職務がうまくこなせるようになったあなたは、次のステップに進んで、さらなる成長を遂げ、意義を見いだし、影響を与える準備ができているのです」とBlake氏は書いています。

では、キャリアが停滞期に入ったか......という感覚が忍び寄ってきたらどうすればいいのでしょう? 不安に思ったり、自分の不振であると問題視したりするのではなく「成功のあかしとして喜んでください。そして、転職した場合、特に最初の年に、最もワクワクしそうなことは何か、自分に聞いてみてください。でも、そんなふうに1年間の展望がもてなくても大丈夫です。そうしたことを思い描くことを自分に許すだけでもかまいません。そのうち1つ、2つの次のステップが明確に思い描けるようになれば、最も心が弾む転職について、リサーチをする手がかりとなるでしょう」と彼女は締めくくっています。

これではやや抽象的と感じる人のために、Blake氏は、転職先をどう決めればよいのか、より具体的なアドバイスをしています(もちろん、彼女の本は、それについてさらに詳しく説明しています)。


退屈を感じきることで創造性が開花する


オフィスで、どうしようもなく退屈しているあなたにとって、Blake氏のアドバイスは、まるで、テンションが高すぎてムカつくチアリーダーのように感じるかもしれません。しかし、彼女のアドバイスは科学に基づいたものなのです。ほとんどの人は退屈を嫌い(それを感じた瞬間にスマホに手を伸ばし)ますが、実は、退屈は、より創造的になることを脳に促すきっかけだということが、研究でわかっているのです。創造的になることは、転職を計画する上で欠かせない最初のステップです。

ですから、仕事にマンネリ感や行き詰まり感を感じたら、自分の不調、あるいはなんらかの判断ミスと思いたくなる気持ちを押さえ、この状況は、自分が成長したことの健全な結果なのだと認識してください。そして(気晴らしに走らないで!)その不快感とじっくり向き合ってみましょう。そこから創造性がかき立てられるのです。


Hit a Career Plateau? Here's Why You Should Celebrate|元記事メディア

Jessica Stillman(訳:和田美樹)
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