金曜日に退職し、月曜日から新しい職場でも国民健康保険に加入する必要があるのか?

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日本には皆保険制度があり、正社員として会社に勤める人とその家族は社会保険に、自営業者などは国民健康保険に加入することになる。しかしこんな疑問を持ったことはないだろうか。金曜日に会社を退職し、月曜日から新しい職場でも国民健康保険に加入する必要があるのか? 会社を退職し海外旅行、帰国後すぐ新しい会社に勤務する場合、日本にいなくても国民健康保険に加入する必要があるのか? はたまた健康で病院に行ったのはかれこれ10年前なんていう健康優良児でも健康保険料を払う意味があるのか。

今回は国民健康保険に関する疑問を、財務に関する数々のネットサービスを提供する、株式会社マネーフォアードの社労士に聞いてみた。

■会社員が転職などで数日だけ会社勤めでなくなる場合は?

会社員が転職で一時的に社会保険を抜ける場合、例えば現在の会社の退職日と、新しい会社への入社日の間が、数日でも国民保険に加入しなくてはならないのだろうか?

「日本では国民皆保険制度が確立されており、全国民は何らかの健康保険制度に加入せねばなりません。日本に住民票があり、会社で健康保険に加入していないなど適用除外に該当しない人は、国民健康保険への加入が法律(国民健康保険法 第5条)で定められています。現在の会社の退職日と、新しい会社の入社日まで期間が空く場合は、退職日の翌日から次の会社の入社日まで国民健康保険へ加入することになります(国民健康保険法 第7条)」(マネーフォアード社労士)

ではタイミング悪く、金曜日が最終出勤日で土日は役所が開いていない。しかし、月曜からは新しい勤務先に勤務するといったような場合はどうなるのか。

「上記の通り加入する必要があります。加入手続きは退職日の翌日から14日以内に行うこととなっています(国民健康保険法施行規則 第2条)」(マネーフォアード社労士)

このような場合は、退職(社会保険の資格喪失)後から14日以内に手続きすれば、遡って退職日から国民健康保険の対象になるとのこと。もし手続き前に病院にかかって全額負担になっても、手続き後に請求すれば差額は還付されるのだ。通常は会社側が、退職日を日曜付けにすることが多いようだ。

■会社を退職し、海外旅行をしてから新しい会社に勤務する場合

では、会社を退職してすぐ海外へ行き、帰国した翌日から新しい会社に勤務するような場合、つまり日本にいない期間も国民健康保険に加入しないといけないのだろうか。

「日本に住民票がある限り、国民健康保険加入対象者です。旅行で一時的に国内にいないだけの場合は、国民健康保険に加入しなければなりません」(マネーフォアード社労士)

一見厳しいようにも思えるが、国民健康保険とは、文字通り国民の健康を守るための制度である。無保険で思わぬ事故に遭えば、莫大な医療費がかかることもある。たとえ一日や二日でも無保険の間に、急病や事故に見舞われない保証はない。転ばぬ先の杖、短期間でも対象者になった場合は、きちんと加入しておいたほうがよいだろう。

■病気にならない人が健康保険料を払う意味

では病気にならず、病院を利用することがなくても国民健康保険の保険料を払わねばならないのか、という疑問について聞いた。

「国民健康保険に加入しながら保険料を滞納し続けた場合、保険証が使えなくなるだけでなく、財産が差し押さえられる恐れがあります。保険料は、年金受給者の場合は年金から特別徴収(天引き)されますが、それ以外の人は市区町村から送られる納付書や口座振替で納めます。期限を過ぎても支払われないと、納付を催促されるようになります。神奈川県平塚市を例にすると、段階的に厳しい催促になっていきます。