2月11日(土・祝)公開の映画「サバイバルファミリー」に出演する泉澤祐希

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「ウォーターボーイズ」('01年)をはじめ、数々のヒット作で知られる矢口史靖監督の最新作「サバイバルファミリー」が、2月11日(土・祝)より全国公開される。

【写真を見る】泉澤祐希は「台本を読んで、本当にこれを撮影できるのかな?と思いました」と驚きを隠せない

本作で東京に暮らす、平凡な一家・鈴木家の無口な長男・賢司を演じる泉澤祐希にインタビューを敢行。

過酷な撮影の裏話や共演者の印象、バレンタインの思い出について語ってもらった。

――まずはご出演された率直な感想を教えてください。

台本を読んで、本当にこれを撮影できるのかな?と思いました。高速道路とかもそうですが、車を全部止めるという描写があったので、最後まで撮影できて良かったです。

――本当に高速道路を使って撮影されたのですか!?

そうなんですよ! CG処理かなと思ったら、本当に高速道路に行ったんです。高速道路を走るなんて普段はできないので、すごくテンションが上がりました。

――この仕事ならではですよね。実際に高速道路を走ってみていかがでしたか?

めちゃめちゃ気持ち良かったです! 解放感があって大声を出したくなる感じがしました(笑)。本当にすごかったですよ。車も全然動いていないので、ついつい「うえ〜い!」って声が出てしまいました(笑)。

――この状況に追い込まれた鈴木家はいかがでしたか?

台本の字面だけを読んでいても、すごく大変そうだなと思っていたんですけど、実際に撮影するとその想像を遥かに超えて大変でした。でも、毎日みんなと一緒にいられたので、撮影していくうちに一致団結感というか、そういうのは自然と出ていたんじゃないかなと思います。

――例えば家族4人でこういうお芝居をしようか、などと話し合いはありました?

そういうのはなかったですね。やはり撮影が過酷だったので自然とまとまっていったと言いますか、お父さん(小日向文世)がいなくなったら自分がしっかりしなきゃとか、お母さん(深津絵里)を助けなきゃ!というのも自然と思えてきました。

――賢司も家族それぞれも成長していく感じがありましたが、賢司自身についてはどういう子だと捉えましたか?

結構自分と似ているところは多かったと思います。自分も大学に行っていたので、少し反抗するとか、親がいないところでははっちゃけるとか、そういう気持ちは分かります。

自分自身、お父さんに反抗的な態度を取ったことはほとんどないんですけど、賢司の立場で考えると分かるんですよね。

――本当にこういう時代が来るとしたら、賢司のような対処はできると思いますか?

この映画に出ていなかったらああいう知識はなかったので、生きていけなかったんじゃないかなと思います。そういう面では、この映画の知識を生かして生きていけるんじゃないかなとも思っております。

――特にどんなものが役に立ちそうですか?

スマートフォンのラバーケースをパンク修理に使っている場面があって、ああいうのってそういう状況にならないと思い付かなかったですし、身近にある小さいことでもいろいろ使えるものがあるんだなって思いました。

発想の転換が大事なんだなと。あと、本当に猫缶も食べましたよ!(笑)

――本物の猫缶を食べたんですか!?

本物でした。すごくマズかったです…(苦笑)。

――あ、やっぱり駄目でしたか?

駄目でした…。矢口監督は「僕も食べられたから大丈夫だよ」って仰っていたんですけど…俺は嫌いです!(笑) すっごく生臭くて…魚っぽいし、ゼリーも混ざっているし、何なんだこれは!って思いながら食べました。

でも、本当にこの状況になったら食べざるを得ないんでしょうね。ただ、普段は食べない方がいいですよ(笑)。

――賢司くんにしても、追い込まれたからこそできたことも多かったんでしょうね。

そうですね。豚を追い掛けるのもそうですし。あれも撮影で実際に追い掛けたんですが、大変でした。それに、追い掛けていた豚をその次には捌いて、お肉にして…っていう、衝撃的な体験をしました。

“生”をまざまざと感じるというか、さっきまで追い掛けていたのに…っていう思いもあって、食べ物の大切さを学びました。

――ものすごくおなかが空いている時に大地康雄さん演じる田中の家でご飯を食べるシーンも印象的でした。

あれはすごくおいしかったです! 目玉焼きと梅干しというシンプルな料理なんですけど、全体的に撮影中はあまりがっつり食べなかったので余計に。

少し痩せていく過程を見せられた方がリアルだろうと思って、食事を控えるように心掛けていたので、あのシーンは素直にうれしくなっちゃいました。

――全体を通し、一番思い出深いシーンはどこですか?

やはり川を渡るシーンですね。撮影は11月だったので水も冷たくて、あれは本当につらかったですよ(笑)。流れもそこそこ急でしたし、そこにいるだけで体力が奪われてしまって、もう動きたくないというか、動けない感じでした。

――今回が矢口作品初出演でしたが、飛び込んでみていかがでしたか?

すごくやりがいのある撮影ができたなと思っています。矢口さんはあまりモノを言わなそうだなって思っていたんですけど、話してみると全然違っていて、ズバズバと言いたいことを言う方なんだと印象が変わりました。オーディションのときもなぜか1つのせりふで何パターンもやらされたんです(笑)。

そこにどういう意図があったのかは分かりませんが、いろいろなキャラというかパターンでやってみて、ってなって…。撮影に入ってからもそうですけど、何回も何回もやることでいいものが生まれるといいますか、いいものを作ろう!という矢口さんの思いがすごく伝わってきたので、本当に参加できて良かったなと思いました。

今までの俳優人生でも1、2を争うくらい大変な撮影だったなと思うので、それを矢口さんに撮っていただいて、自分の中でとても大きいものになりました。

――ベタな質問ですが、危機に陥るとして、ライフライン(電気・ガス・水道)で何を残してほしいですか?

う〜ん、電気はやっぱり一番必要なんじゃないですかね。電車とか車とか移動手段にもなるので。スマホはないならなくても生きられると思うのですが、電気は大事ですよね。

でも、生きていく上で必要なのは水なのかな。この映画でも水を求めて右往左往していましたから。自分も家に水をダンボールでストックするようになりましたし(笑)。自然災害も最近は多いので、撮影を終えて、万が一に備えて対策をするようになりましたね。

――では、もし無人島に1つだけ持って行くとしたら、何がいいですか?

難しいですね〜(笑)。携帯を持って行っても意味ないし、食べ物も海で取れそうだし、そう考えると人が欲しいですね(笑)。1人だと不安が増すから、誰か一緒に行動してくれる人がいたらうれしいです。

――今回の映画も家族が支えになったようですし、お互いに安心しますよね。

かなり大きいですよね。1人で行動するのと家族で行動するのでは全然違いますから。1人だったら絶対川も渡れないと思うし、そういう面では誰か人がいたらいいですね。

――少し話がそれますが、公開が2月11日(土・祝)ということで、バレンタインが近いので、バレンタインの思い出などがあれば教えてください。

バレンタインの思い出!?(笑) 何かなあ…。小学校のときって、机の中にチョコが入っているとテンションが上がりますよね! 俺は机の中にはなかったんで、一回は入っていて欲しかったなあと思います…。

登校してきて、机の中を見て「おっ? よっしゃー!」というのを一回やってみたかったです(笑)。思い出と言いますか、理想になってしまいますが。もう学生じゃないのでできませんからね。

――学生のときって、机になかったら、もしかしたら下駄箱にあるのかなとか考えちゃうんですよね(笑)。

そうそう。なぜかもらえる前提で探しちゃうんですよね。机になかったら鞄の中かな?とか。家のポストかな?とか(笑)。後から家に持って来るパターンかな?って。

あ、でも下駄箱に入っていたことは一回ありました。あれは勝ち誇りましたよね。朝、学校に行ったら入っていて「えっ…?」みたいな(笑)。うれしさと恥ずかしさがあったので、すぐに隠しました。

小学生だったので、相手も分かっていたけど照れて仕方なかったです。今でもそういう感じでもらいたいですね〜! 仕事を始めてからはドキドキすることもあまりないので。

思い返してみると、実は保育園のときが一番もらったかもしれません。同級生の女の子からいっぱいもらった記憶がありますよ。

――保育園にもそういう風習があるんですね?

あったんでしょうね。単純だったので、もらってうれしかったです。「わーい! いっぱいもらった〜!」って喜んでいた気がします(笑)。

――最後に、これから映画をご覧になる読者の方にメッセージをお願いします。

撮影も本当につらかったので、映画を見ているというより、どちらかといえばドキュメンタリーを見ている感覚になるかもしれません。

川のシーンとか、豚を追うシーンもそうですけど、つらい表情というか、本当に必死に生きているんだぞ!というのがリアルに出ていたと思うので、見てくださる皆さんも一緒に考えられる作品になっているはずです。

こういうことがあったらどうすればいいんだろうと、考えさせられる作品になっていると思うので、一緒にドキュメンタリーチックな物語を楽しんでいただければいいなと思います。

この作品を見て、万が一のときに備えていただければと思うし、そういうときに役立つ作品になっているので、ぜひご覧ください!