7日、韓国・釜山にある日本総領事館前への慰安婦像設置をめぐって日韓政府の対立が続いているが、韓国の専門家らは「日韓両国にとって悪材料になる」と懸念する見方を示している。写真は韓国・ソウル。

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2017年2月7日、韓国・釜山にある日本総領事館前への慰安婦像設置に対抗し、日本政府が一時帰国させている長嶺安政駐韓大使について、自民党の二階俊博幹事長が早期の帰任を求めた。

日本政府が1月9日に長嶺大使を一時帰国させてから約1カ月が過ぎ、駐韓大使の不在期間の最長記録は更新され続けている。そうした中、二階幹事長は7日、「空白はできるだけ少ない方が良い。日本政府も考えているだろうが、韓国に帰るのは当然早い方が良い」と述べ、日本政府に日韓関係正常化へ向けた努力を促した。一方、韓国の最大野党「共に民主党」の禹相虎(ウ・サンホ)院内代表は同日、「一定期間までに日本大使が帰任しない場合は韓国側も駐日大使を帰国させよう」と提案した。禹代表は「安倍首相は慰安婦像を撤去するまで帰任させないだろう」と主張し、「日本が本当に韓国を友好国としてみているのか疑問だ。安倍首相が韓国の自尊心を踏みにじる発言を繰り返していることに憤りを感じる。安倍首相の非外交的で反韓的な態度を見て我慢するのは1カ月で十分だ」と述べて強硬な態度を示した。

政府間の対立は続いているが、同問題について、韓国の専門家らの間では「日韓両国にとって悪材料になる」と懸念する見方が強い。世宗研究所のチン・チャンス所長は「日韓関係が悪化すればするほど過去の問題をめぐる外交上の費用が増え、他の外交業務を行うことが難しくなる」とし、「今すぐに日米韓安保協力をしなければならない状況で日韓関係が悪化すると、対北朝鮮政策を円滑に進めることができない。市民交流や在日コリアンの生活への影響も避けられない状況だ」と強調した。ソウル新聞も「日韓両国の協力が必要な分野は山ほどある」とし、「日本も韓国も『行けるところまで行こう』と相手のアクションを待っていてはいけない。韓国政府が日韓関係をしっかり管理しているのか疑問だし、日本政府も、民間が設置した慰安婦像の撤去に政府が関わるのは難しいとの現実を分かっているのなら、過度な圧迫は反日感情をあおるだけで問題解決にならないことに気付くべきだ」と指摘した。また、聖公会大日本学科のヤン・ギホ教授は「トランプ米大統領が掲げる米国優先主義に適切に対応するためには日韓の協力が必要不可欠という共通の理解を強調すれば、日韓関係改善への糸口になる」と助言した。(翻訳・編集/堂本)