平壌市凱旋区域のマンション。黄色い丸はソーラーパネルを示す。(画像:デイリーNK)

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先月28日に旧正月を迎えた北朝鮮。「一年の計は元旦にあり」というが、北朝鮮では多くの人々が「ソーラーパネルの購入」を今年の目標にしていると、両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

電力事情が極めて悪い北朝鮮の地方都市で、電気を安定的に利用するために欠かせないのが、ソーラーパネルだ。

恵山(ヘサン)の農民市場では、30ワット用が23万5000北朝鮮ウォン(約3050円)、50ワット用が30万北朝鮮ウォン(約3900円)で売られている。コメに換算すると56キロ、72キロ分に相当し、北朝鮮の庶民には手の届きにくい価格だ。

そのため、ソーラーパネルのある家に行って、手間賃を払ったり、食べ物をおすそ分けしたりして持参した電子機器などの充電をさせてもらうのだが、頻繁に頼むのは気まずい。 さらに、見栄っ張りでプライドの高い北朝鮮の人にとっては、どうも具合が悪い。

誰にも気兼ねせず、思う存分電気を使うために、背伸びしてでもソーラーパネルを買おうとする人が増えているのだという。

ソーラーパネルがあれば、家の照明、炊飯器はもちろんのこと、密かに韓流ドラマを見るのに欠かせない携帯型メディアプレーヤーもいくらでも使えるようになる。

「鼻で笑っている」

ソーラーパネルは、自由の象徴なのだ。

ソーラーパネルの大流行について情報筋は「資本主義が社会主義に勝った」「お上がいくら資本主義が悪いものと宣伝しても、みんな鼻で笑っている」と現地の雰囲気を伝えた。

世界最悪とも言える電力事情は、北朝鮮当局の無能ぶりを表す証左と言えよう。

いくら発電所を作っても、電気は金日成氏や金正日氏の銅像、国の機関、平壌に優先的に回され、地方都市には回ってこない。金正恩党委員長は「自力自強」を強調しているが、一般の人々はこれを「国なんかあてにならないから、自分で解決しよう」という意味合いで受け取るのだ。