「老後貧乏」にならない住宅ローンの組み方・見直し方

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 前回のこの欄では「住宅ローン返済期間は長くても65歳までにすべき理由」と題して、勧められるままに35年返済のローンを組むと老後の家計が危ういものとなると書いた。今回は「対策編」として、老後に負担を残さない住宅ローンの組み方と見直し方のコツをお伝えしよう。

老後に不安を残さない
住宅ローン3つのポイント

 まず、これから新規で住宅ローンを組む人向けのコツから見てみる。老後の安心を確保するには、次のようなポイントがある。

(1)返済期間は遅くとも65歳までとする
(2)借りすぎない。60歳時の残高は600万〜700万円以内に抑えること
(3)子どもの教育費を出しつつ、貯蓄も可能な返済額とする

 前回も書いたが、「老後の安心」と「住宅ローンの返済期間」は密接に関係している。老後に負担を残さない返済期間は「65歳−ローン返済開始年齢」だ。ローン返済が始まるのが35歳なら「65歳−35歳=30年」で、返済期間は長くても30年となる。ローンを組むとき、完済年齢は「どんなに遅くとも65歳」を死守することが、老後の安心の確保となるのだ。

 2つ目の「借りすぎない。60歳時残高は600万〜700万円以内に抑えること」は、1つ目の「65歳までの返済期間にする」とほぼ同義。たとえば、毎月返済額が10万円前後、65歳までの返済期間なら、60歳時点でのローン残高はおおむね600万〜700万円と見積もることができる。70歳までの返済期間にすると、60歳時残高は、約2倍の1100万〜1300万円になり、老後の生活に悪影響を与えることになる。

 60歳時のローン残高は、詳細に試算せずとも簡易計算できるのだ。先のケース(毎月返済額10万円前後)を例にとると、完済年齢が65歳なら、65歳までの返済額は5年間で600万円(10万円×12ヵ月×5年=600万円)。毎月の返済額には利息も含まれているが、現在は低金利であるうえ、返済期間の最終局面では利息額は少ないので、60歳時はざっくりと600万円弱の残高と見積もることができる。70歳完済にすると、10年間の返済額は1200万円なので、利息分を差し引くと、60歳時点ではざっくり1100万円弱残る。

 60歳時点でのローン残高が、600万円なのか1100万円なのかは、大きな違いだ。残高600万円なら、40代、50代に何度か繰り上げ返済をすると60歳までに完済できるかもしれない。退職までに全額返しきれず、300万円程度残ったとしても、退職金で一括返済することができる金額だ。60代前半、働きながら返済する選択肢も残される。

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