しのぶ会で思いを語った野沢雅子

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 アニメ「ドラえもん」のスネ夫役や「銀河鉄道999」の車掌役などで知られる声優の肝付兼太(きもつきかねた)さんをしのぶ会が6日、渋谷の東武ホテルで行われ、「999」で肝付さんと共演した声優の野沢雅子が「999にずっと乗ってくれれば良かったのに」と故人をしのんだ。

 昨年10月20日に肺炎のため、80歳で亡くなった肝付さん。この日の会場で飾られた遺影は、肝付さんが主宰した劇団21世紀FOXが2006年2月に上演した舞台「GOOD MEN」の稽古を見守るさまを写したもの。その周りはコチョウランやバラ、カーネーションなど白い花が多数飾られ、場内は清廉な雰囲気に包まれた。

 会には、肝付さんの数多い代表作のひとつ「銀河鉄道999」の原作者・松本零士も出席。「肝付さんのおかげであの列車(999号)は無事に走り続けてきたので、ここにおいでにならないのは寂しいです。本当に魅力があって、頼りになる方で、この世を去られたのが誠に残念です」と悲痛な思いを吐露しつつ、「『999』は終わりのない旅なので、これからもまだ頑張りたいと思います。永遠に忘れられない、大切な方の旅立ちに出会った。そういう思いです。肝付さん、心からお礼を申し上げます。どうもありがとうございます」と語りかけた。

 また、同作で星野鉄郎の声を担当した野沢は「肝ちゃんは、『俺とマコさん(野沢)はすごくレギュラーをやっているけど、俺はいつも子分の役で、マコさんは親分だろう』と言っていましたけど、私生活ではいろいろと面倒を見てくれていたし、親分は肝ちゃんだった」と述懐。「肝ちゃんは車掌さんの役が大好きでしたね。すぐに何かというと(車掌の声で)『次は〜』っておっしゃるんですよ。わたしたちは『次はどこよ』なんて返していましたけどね」と懐かしそうに語ると、「『999』のメンバーで旅行に行ったこともあるんですけど、全部、肝ちゃんが手配してくれるの。スケジュールも全てやってくれて。この間もメーテル(声優・池田昌子)と現場で『もう(旅行も)ダメね』と。メーテルもわたしもそういうのが全然ダメな人ですから」としみじみ。

 続けて「肝ちゃんは違う電車に乗ったからね。『999』にずっと乗ってくれれば良かったんですけど、車掌さんだから違う電車に乗るのはしょうがない。わたしたちが寂しいと言っちゃうと肝ちゃんは困ると思う。そっちには大親友のカベさん(声優・たてかべ和也さん)がいるから、そっちでお話をして、わたしたちの世界を見守ってください」と天国の肝付さんに呼びかけた。(取材・文:壬生智裕)