イスラエルの銀行で大量の紙幣をゴミ箱に捨てるミス(画像はイメージです)

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目の前に大金が束となって積み重ねてある。これは一般人にとっては「大したこと」だが、職場で連日のように大量の紙幣を扱う銀行員にとっては…!? もしも彼らの職務上の緊張感が途切れてしまったら、こんなことも起こり得るというニュースがイスラエルのテルアビブから伝えられた。

その事件は「レウミ銀行(Bank Leumi)」のテルアビブ支店で今月2日に起きた。ある行員が現金5万ユーロ(約600万円)の入った封筒を誤って書類とともに廃棄してしまったが、彼らがその事実に気づいたのは3日の午前。すでにゴミ箱はカラで、収集車はたくさんのゴミとともにそれを“中東最大のゴミの山”と呼ばれるヒリヤのゴミ処理施設に運んだ後であったという。

銀行はすぐにヒリヤの施設に連絡し、「現金の入った封筒がゴミに混入した。探していただきたい」と依頼。施設では地域を回ったトラックとそこからゴミが排出された場所を特定し、職員らはゴミを持ち上げ、かき分けながら現金の束が入った封筒や書類を懸命に探した。彼らのおかげでなんと数分間ですべてが回収され、銀行に無事戻されたという。

イスラエルのメディア『ynetnews.com』の取材に、ゴミ処理施設のドロン・サピール所長は「文字通り“ゴミがお金に変わる”というプロセスを見せてくれた珍しい出来事でした」と語っている。今、ゴミは単なる廃棄物などではない。何かに生まれ変わる、エネルギーとして再利用するために分別は真剣そのもので、無駄にしない努力を続けている。リサイクル業界には常に世の中の熱い視線が集まっており、そんな中での興味深い話題提供とあって、迷惑そうな雰囲気は一切みせていない。

一方でレウミ銀行側は「人為的なミスとはいえこれは偶発的な出来事。意図せず封筒がゴミ箱に落ちてしまった」などと説明。口座名義人の死亡においては遺産相続の関係から容赦のない口座凍結を行うなど、徹底した法令遵守、厳格な手続きといったイメージの強い銀行だけに、身内に甘い、何とも緩いといった批判の声もあるようだ。なんら損失を出すことなくこの事件が解決したのは、公務に忠実でとても協力的なゴミ処理施設の職員のおかげである。

この騒動で軽視できないのは、大金を所有している者の個人情報を含んでいた可能性の高い書類まで捨てられていたこと。思い出されるのは4年前に起きた19歳のハッカーによるあの事件。ビヨンセ&Jay-Z夫妻、ブリトニー・スピアーズ、パリス・ヒルトン、キム・カーダシアン、アーノルド・シュワルツェネッガー、ハルク・ホーガン、ドナルド・トランプほか大富豪、アスリート、有名政治家などの社会保障番号、銀行口座、資産、クレジットカード、各種ローン、住所、電話番号までが暴露されてしまった。

ちなみに私たちの生活の中で、微生物学に見た「不潔なものワースト」1位は食器洗い用のスポンジという話は有名だが、不特定多数の人々と共用する紙幣の不潔さも大変なもの。中国では連日のように大量の紙幣や硬貨を扱い、手を洗わずにトイレで用を足していた銀行員の女性が、それゆえに「尖圭コンジローマ」に感染してしまった。

※ 画像はイメージです。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)