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2016年4月に中小企業庁調査室が公開した「2016年版中小企業白書」には、企業数で言えば約380万にのぼる日本の中小企業の現状分析や動向が報告されており、改善傾向があっても、人材や設備投資に向かえない状況、資金調達の伸び悩みや高齢化など大企業とは異なる傾向を詳細に掲載している。

また、業種別、分野別に整備・改善策、支援と課題を抽出し、これを解決することで中小企業の経営力をサポートしていく方策など、600ページを超える資料に纏めてあり、50を超える具体的な事例も紹介してある。

業務管理や営業ツール、経費管理や財務、オムニチャネルなど店舗ごとのマーケティングにマネジメントと効率的なソフトウェアやサービス、モバイルが仕事に貢献できる範囲は著しく拡大している。ITの利活用もキーポイントのひとつになるが、経済産業省は、「サービス等生産性向上IT導入支援事業」を実施、中小企業にIT導入補助金を経費の一部として補助する取り組みを開始している。

7日には、中小企業や情報セキュリティの関係各団体が中小企業の情報セキュリティ対策普及加速に向けた取り組みを開始していくことを共同宣言として発表している。マイナンバー制度がはじまり、5月には改正個人情報保護法の施行が控えるなど中小企業も情報漏洩対策が強く求められる。情報セキュリティ対策をなかなか講じられない中小企業に向けたスピアフィッシングや取引先侵入への踏み台として利用されるおそれもある。巧妙化する標的型攻撃では、規模の大きさによらず対策を講じる必要がある。

関係各団体は、「中小企業における情報セキュリティの普及促進に関する共同宣言」を発表、自発的な情報セキュリティ対策を自ら宣言する制度「SECURITY ACTION」を創設。IPAが公表しているセキュリティ対策ガイドラインの取り組みと情報セキュリティポリシーの外部公開の2段階を宣言する制度を4月から開始する予定。具体的な手続きはIPAが順次Web上で公開していく。

また参加団体で構成する協議会を新設し、情報セキュリティ普及啓発の実施、中小企業の情報セキュリティ対応窓口の強化、ツールやサービス検索などマッチングを最適化させる試みを実施していく。

中小企業における情報セキュリティの普及促進に関する共同宣言

第四次産業革命の波が押し寄せる中、急激に変化する社会に対応するために、中小企業においてもITの利活用による新たな商品・サービスの開発、業務の高度化・効率化等が重要となってくる。しかし、ITの利活用の進展と相まって、サイバー攻撃・犯罪の巧妙化等により、情報セキュリティ上の脅威がこれまで以上に悪質化・多様化してきている。

そのため、中小企業におけるITの利活用の拡大に向け、中小企業における情報セキュリティへの意識啓発及び自発的な対策の策定、実践を促進するよう、下記団体は連携して活動することを宣言する。

平成29年2月7日

一般社団法人中小企業診断協会
全国社会保険労務士会連合会
全国商工会連合会
全国中小企業団体中央会
特定非営利活動法人
ITコーディネータ協会
特定非営利活動法人日本ネットワークセキュリティ協会
独立行政法人情報処理推進機構
独立行政法人中小企業基盤整備機構
日本商工会議所
日本税理士会連合

(長岡弥太郎)