元お笑い芸人の悲哀

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現在、お笑い芸人になるには各事務所が開設している芸人養成所に入るコースがもっともオーソドックスです。養成所は、基本的に学費さえ払えば誰でも入れるため、お笑い芸人になりたい人は動機さえあれば、最初のハードルは低くなっています。そのため、お笑い芸人志望者はいぜんとして多いといえるでしょう。その一方でテレビに出てコンスタントに活躍できるのはほんのひとにぎりです。当然、廃業を余儀なくされる人たちもいます。

悲惨すぎる元お笑い芸人

そんな元お笑い芸人の悲惨な末路を描いた本が幽谷マサシによる『すべる時間』(太田出版)です。作者は、『進め!電波少年』(日本テレビ系)の、超能力企画で活躍したとんがりネッシーズの安田ユーシの相方でした。相方だけがテレビに出始め、自分も時たまテレビに呼ばれますが思うように結果が残せず、とりあえずネタを作るという名目で家でゲームをやるばかりの日々が描かれます。

元芸人のイジり

もともとお笑いに熱意がなかったのか、筆者は芸人を廃業し、派遣社員としてサラリーマン生活をはじめます。ですが、そこでも元お笑い芸人という肩書はついてまわります。興味本位の質問責めにあったり、あるいは「何か面白いことを言ってよ」と無茶ぶりをされることもしばしばです。果ては宴会で、面白社員と即興でコンビを組まされる場面もあります。元お笑い芸人という立場の悲惨さが描かれています。