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アメリカの連邦取引委員会(FTC)は、テレビメーカーのVIZIOがユーザーに無断で番組・コンテンツの視聴データを収集していたとして、VIZIOが220万ドル(約2億5000万円)の支払いに応じることになったと発表しました。これはあくまでFTCとの合意であり、集団訴訟の可能性は残されています。

VIZIO to Pay $2.2 Million to FTC, State of New Jersey to Settle Charges It Collected Viewing Histories on 11 Million Smart Televisions without Users’ Consent | Federal Trade Commission

https://www.ftc.gov/news-events/press-releases/2017/02/vizio-pay-22-million-ftc-state-new-jersey-settle-charges-it

What Vizio was doing behind the TV screen | Federal Trade Commission

https://www.ftc.gov/news-events/blogs/business-blog/2017/02/what-vizio-was-doing-behind-tv-screen

消費者から苦情を受けたFTCが「VIZIOによるユーザーに無断のデータ収集」を訴えていた件で、VIZIOがFTCとニュージャージー州の消費者庁に合計220万ドル(約2億5000万円)を支払うことで合意したと発表されました。

FTCによるとVIZIOは2014年頃からVIZIO製テレビにインストールされている「Smart Interactivity」という機能を隠れ蓑にして、こっそりとユーザーの情報を収集していたとのこと。VIZIO製のテレビがユーザーに無断で情報を取得していることは2015年にArs Technicaによって指摘されていました。

FTCによるとVIZIOは描画される映像のピクセル情報を2秒ごとに解析することでコンテンツを正確に見抜くという、YouTubeが著作権情報解析で使っているのと同等の技術を使う事で、放送波だけでなくCATVやストリーミングムービーなどユーザーが視聴するあらゆるコンテンツを見抜き、1100万台のVIZIO製テレビから毎日10億のデータポイントを収集していたとのこと。コンテンツ情報とユーザーのIPアドレスはひも付けされた上で「消費者の趣向を反映するデータ」として外部の企業に売却されていたとしています。



圧倒的な低価格によってPioneerなどのテレビメーカーを撤退に追い込むなどアメリカ市場を席巻したVIZIO製のテレビですが、ユーザーの個人情報を売却することで低価格が実現されていたようです。

VIZIOが支払いに合意した内訳は、FTCへ150万ドル(約1億7000万円)、ニュージャージー州の消費者庁へ100万ドル(約1億1000万円)で、そのうち30万ドル(約3400万円)分は支払いが留保されるとのこと。ただし、これはあくまで今回の訴えの当事者であったVIZIOとFTCらとの間の合意に過ぎず、ユーザーによる民事訴訟の提起は別問題です。今後、低価格をウリにアメリカのテレビ市場で大きなシェアを獲得したVIZIOテレビの多数のユーザーによる集団訴訟に発展する可能性が指摘されています。