Blackmagic Designは、ATEM Television Studioの後継機となる「ATEM Television Studio HD」を発売した。希望小売価格はUS$995(国内:税抜113,800円)。

ATEM Television Studio HDは、放送およびオーディオビジュアルのプロ向けに開発された放送品質のライブプロダクションスイッチャー。8系統の入力、マルチビュー、Auxおよびプログラム出力、アナログオーディオ入力、内蔵トークバック、Flashベースの2つのメディアプレーヤー、トランジション、エフェクト用のDVEなどを搭載。

ATEM Television Studio HDは、1080p60までのSDおよびHDと互換性があり、2チャンネルのアナログオーディオ入力、RS-422、イーサネット、内蔵IEC電源、SDIおよびHDMIマルチビュー出力に対応しているため、ソース、プレビューおよびプログラム出力、ラベル、オーディオメーターなどを1台の大画面テレビや放送用モニターでモニタリングが行える。

フロントパネルコントロールには、スイッチング用の8個のボタン、オーディオコントロールボタン、ダウンストリームキーヤー、フェード・トゥ・ブラック、メディアプレーヤー、カットボタンを搭載。また、内蔵LCDスクリーン、スピンノブ、トランジションやエフェクトパラメーターの設定調整およびメニュー用の追加ボタンが付属されている。プログラムで使用したいソースのボタンを選択し「CUT」あるいは「AUTO」ボタンを押してソースの切り替えが行え、エフェクトやグラフィックキーの使用も可能。

http://www.pronews.jp/pronewscore/wp-content/uploads/2017/02/170207_ATEMTelevisionStudioHD-Back-2.jpg※画像をクリックすると拡大します

ATEM Television Studio HDは、MacおよびWindows対応のソフトウェアコントロールパネルが無償で同梱されている。また、スイッチング、メディア管理、オーディオミキシング、リモートコントロールおよびカメラのカラーコレクションにページが分かれている。スイッチャーページは、物理的なハードウェアコントロールパネルを模しており、ソース間の切り替えやトランジションの調整、アップストリーム/ダウンストリームキーヤーの追加などが実行可能。

メディアページでは、最大20個のRGBAグラフィックをメディアプールにドラッグ&ドロップして、スイッチャーのフラッシュメモリーに自動的にアップロード可能なため、ライブ放送中にリアルタイムで呼び出して使用できる。また、電源を切ってもイメージは保存される。ソフトウェアコントロールは20チャンネルのオーディオミキサーに対応し、アナログオーディオ入力を含むすべての入力のオーディオの調整が行える。オーディオミキサーにはメーターが表示され、スライダーでレベル調整や、オーディオ・フォロー・ビデオ(AFV)ボタンでチャンネルをオン/オフ操作が可能。さらに、カメラコントロールにも対応しており、SDIプログラムリターンフィードを介してカメラのリモートコントロールが可能だ。

Blackmagic Studio Camera、Blackmagic Micro Cinema CameraおよびBlackmagic URSA MiniカメラはすべてSDIコントロールプロトコルと互換性を持っている。これらのカメラはリモートコントロール可能なDaVinci Resolveのプライマリーカラーコレクターを内蔵しているので、スイッチャーからカメラのカラーバランスの調整、ユニークなルックの作成が行える。さらに、互換性のあるレンズのフォーカスおよびアイリス調整、カメラ設定の変更、PTZのリモートコントロールも可能だ。

ミックス、ワイプ、ディップなどのトランジションは、フロントパネルのボタンで実行する。18通りのトランジションに対応しており、ボーダー、ボーダーの色、幅、位置、方向などをカスタマイズ可能。内蔵2D DVEでライブビデオの位置、サイズ、スケールをリアルタイムで変更可能なデジタルビデオ・エフェクトの追加が可能。

アップストリームキーヤーを搭載し、グリーンバックのクロマキーイング実現するため、天気図、グラフィック、バーチャルセットを画面に挿入可能。アップストリームキーヤーは、クロマ、パターン、シェイプ、リニアキーイングに対応している。HyperDeck Studio Miniを、機材ラックでATEM Television Studio HDの横に設置し、アルファチャンネル付きのProRes 4:4:4:4モーショングラフィック・ファイルのソースとして使用も可能。

ATEM Television Studio HDは、SDIカメラ用のトークバックコンバーターを内蔵している。トークバックの情報はSDI プログラムリターンフィード経由でカメラに送信され、SDIオーディオチャンネル15、16が使用される。スタジオ外にリポーターがいる場合、オーディオ遅延により声がヘッドセットでエコーする問題に対応している。

Blackmagic DesignのCEOグラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。

ペティ氏:オリジナルのATEM Television Studioは大ヒットし、ユーザーからの人気も上々でした。新しいATEM Television Studio HDは、より多くの入力を搭載し、機能もさらに充実しています。そして何より、HDプログラムをスイッチャーのフロントパネルから作成できるようになったのです!ライブイベントのHDプログラム制作に関して、これほどスピーディかつ簡単に低予算で実現できるソリューションは他にありません!