写真提供:マイナビニュース

写真拡大

NTTコミュニケーション(NTT Com)とデル テクノロジーグループの米Virtustream、EMCジャパンの3社は2月6日、都内で記者会見を開き、国内クラウド市場の拡大に向けた戦略的協業について合意したことを発表した。これにより、3社は大規模SAPシステムなどミッションクリティカルな基幹システム向け共有型クラウド基盤サービスの開発・販売などを進めていく。

今回、NTT Comのデータセンターネットワーク既存クラウド基盤と、Virtustreamのミッションクリティカルな環境に対応する共有型クラウド技術、Dell EMCのストレージ技術とコンバージドインフラ技術を組み合わせ、マイクロVM単位の従量課金(CPU/Memoryなどの実利用量で課金するVirtustreamの特許技術)で利用が可能な基幹システム向け共有型クラウド基盤サービスの開発・販売を開始する。

○SAPやERPなどの基幹システムに対応する共有型クラウド基盤サービス

新サービスはNTT Comのクラウド基盤「Enterprise Cloud」のサービスとして追加する。NTT Com 取締役 クラウドサービス部長の森林正彰氏は「Enterprise Cloudにおける位置づけとしては、共有型SAPシステム向けクラウドとなる。サービスの特徴は『大規模SAPシステム向けクラウド基盤をパッケージ化提供』、専有型クラウド基盤やオンプレミスとのハイブリッドクラウド環境、ネットワークとデータセンターを含めたトータルソリューションを提供する『ICTトータルソリューションの提供』、SAPシステム向けクラウド基盤とマネージドサービスを一元的に提供する『マネージドサービスの一元提供』、関西・関東の2拠点体制によるDR(ディザスタリカバリ)環境の提供するほか、SLAが最大99.999%、コンプライアンスにも対応した『DRおよびコンプライアンス要望への対応』の4点が挙げられる」と説明した。

また、同サービスは占有型クラウド基盤やオンプレミスとのハイブリッド環境などを同一データセンター内で一元的に構築することも可能にしていく予定だ。さらに、NTT Com、EMCジャパン、デルはそれぞれの日本市場における法人営業能力を活かした販売に取り組む。今後、3社では2017年春にサービスの提供開始を予定しており、日本以外の国における販売についても協業を進めていく考えだ。

Virtustream COOのサイモン・ウォルシュ氏は自社のクラウドサービスに関して「今回、NTT Comにライセンスを供与する。これにより従来型のクラシカルかつステートフルなアプリケーションがクラウド上で稼働するとともに、その環境においてダイナミックにリソースを割り当て、消費量ベースの課金モデルが実現される。Virtustream CloudはI/O集中型、絶対的かつ永続性を要求するデータベースに対応し、99.999%あるいは99.9999%の可用性に加え、アプリケーションパフォーマンスのSLA、インフラ耐用性のSLA両方を提供することができる」と語った。

そのほか、Vitustreamではコンプライアンス要件に合致するようなミッションクリティカルのデータのためのクラウドサービスである「Virtustream Storage Cloud」の提供を日本において予定している。これは、IoT関連のアプリケーションに対するオブジェクトストレージであり、Dell EMCのストレージソフトウェアを用いてテザリングで連結し、クラウドを提供することが可能だという。

○「最新鋭」のサービスを提供

EMCジャパン 代表取締役社長の大塚俊彦氏は今回の協業について「3社は、日本のエンタープライズクラウド市場の拡大に向けて戦略的協業について合意し、開発や技術供与、販売などを推進していく。まさに『最新鋭』という言葉がふさわしく、NTT Comの最新鋭のデータセンターとネットワーク、クラウド基盤、Virtustreamの最新鋭のクラウド技術、Dell EMCの最新鋭のコンバージドインフラ・プラットフォームを組み合わせ、日本の顧客に向けて新たなエンタープライズクラウドの最適な活用に貢献していく。この組み合わせでコスト効率はもとより、パフォーマンスの向上や俊敏性、セキュアな環境のほか、日本企業におけるSAPやERPをはじめとしたミッションクリティカルの基幹システムにおいて最適なクラウド環境を提供していく」と述べた。

(岩井 健太)