(写真=tvN)

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2016年7月に韓国がTHAAD(高高度防衛)ミサイル配置を決定したことしに対し、「限韓令」という方針を打ち出している中国。韓国のオリジナルコンテンツはもちろん、韓国芸能人が出演するコンテンツの放送・公演を一切禁止する限韓令は、韓国エンタメ界に様々な被害を与えている。

例えば、中国ドラマを撮影中だった女優ユ・インナは、撮影途中で降板させられる羽目になった。また、ドラマ『むやみに切なく』の主演を務めたキム・ウビン、スジの中国ファンミーティングも取り消しに。中国との同時放送を目標に制作されたドラマ『師任堂(サイムダン)色の日記』は、現在、当の中国を除く7カ国で同時放送されている。

しかし、このような限韓令にも関わらず、中国内ではまだまだ韓流が熱いようだ。

その先頭に立っているのが、コン・ユ、キム・ゴウン主演のドラマ『鬼(トッケビ)』。来たる3月から日本でも放送される同作は、2016年に韓国と中国でブームを巻き起こした『太陽の末裔』のキム・ウンスク脚本家によるファンタジー・ラブロマンスである。

最初から中国への輸出をあきらめ、国内の需要用として制作されたドラマなのだが、中国のネット上では放送開始と共に動画ファイルの違法アップロード・不正配信が盛んとなり、ドラマの挿入曲が中国の音源配信サイトのランキング1位を記録するといった現象が起こった。

中国のSNSでは胸に刀が刺さっている主人公をパロディした画像も満載で、限韓令の存在を疑いたくなる人気ぶりだという。

ちなみに『鬼(トッケビ)』には、中国ドラマから降板させられた女優ユ・インナもサブヒロインとして出演する。中国から帰ってきた彼女を待ち受けていたのが同作だったらしく、韓国で活躍しながら中国でも人気を得る一石二鳥の結果となった。

限韓令は、1998年まで韓国に存在していた「日本大衆文化の流入制限」とどこか似ている。いくら政府が止めるとしても、国境を越えてしまう文化コンテンツの力は韓国人なら知っているはずだ。

限韓令と韓流。今後の行方に注目してみたい。

(文=S-KOREA編集部)