アミノ酸スコアって知ってる?効率よくたんぱく質を摂取する方法

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私たちの体を作るもとになるたんぱく質。たんぱく質は炭水化物、脂質と並び三大栄養素と呼ばれています。

肉や魚、大豆製品や卵に含まれるたんぱく質はアミノ酸という物質からできています。アミノ酸は20種類あり、その中に体の中で合成できる非必須アミノ酸と食事からとる必要のある必須アミノ酸があります。

必須アミノ酸は9種類あり、その9種類をバランスよくとることで効率よくたんぱく質を作り出すことができます。

そこで今回は管理栄養士の筆者が、アミノ酸スコアの高い食品についてご説明いたします。

アミノ酸スコアって?

人間の体では合成できず、食品からとらなければならないアミノ酸のことを「必須アミノ酸」といいます。必須アミノ酸は9種類あり、その9種類のうち、その食品の中でもっとも不足しているアミノ酸(=第一制限アミノ酸)の割合を数値化したものをアミノ酸スコアといいます。

この数値は上限を100としており、数値が高ければ高いほどアミノ酸がバランスよく含まれているので、栄養価の高い食品といえます。

低いと何が問題なの?

体内で作られているたんぱく質には、たんぱく質を構成しているアミノ酸すべてが必要不可欠となります。どれか一つでも不足していると(第一制限アミノ酸)、不足しているアミノ酸の量に影響を受けてしまい、せっかくたんぱく質を摂っていても、効率よく合成することができなくなってしまいます。

つまり、アミノ酸をバランスよく摂取することで、効率よくたんぱく質を合成することができるのですね。

毎日の食事で、アミノ酸スコア100を目指した食事を心がけることが大切ですよ。

アミノ酸スコア100の食品

アミノ酸スコアが100の食品は、牛肉・豚肉・鶏肉・魚・卵・大豆・乳製品です。基本的に動物性の食品がアミノ酸スコアが高くなっています。それに比べお米や小麦のアミノ酸スコアは65、44と低くなります。低いから栄養価が低い!と考えるのではなく、お肉、魚料理や卵などを一緒に摂ることでアミノ酸スコアを100に近づけることができます。

いかがでしたか? 私たちの体を作っているたんぱく質。どうせ摂るなら効率よく摂りたいですよね?

しかし、いくらアミノ酸スコア100だからと言って、お肉や魚などの動物性たんぱく質にはコレステロールや脂質も多く含まれているため、摂り過ぎには注意が必要です。豆腐や納豆など植物性たんぱく質もバランスよく食べ、効率よくたんぱく質を摂取していきましょう。

【参考】

「アミノ酸スコア」を知って、筋力アップの効率化を - ウイダー

※ 日本食品分析センター

【画像】

※ Evgeny Litvinov / shutterstock

【筆者略歴】

さかいゆか

母の病気をきっかけに”制限食をなくす”をコンセプトに活動。管理 栄養士なのに米粉専門のパン作り研究科として、グルテンフリーパ ンの研究を行う。現在、体に優しい手づくりパン教室”パンダフル 工房”を主催。