Doctors Me(ドクターズミー)- 女性の更年期に起きる性交痛…原因から治療法までを医師が解説

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更年期における体の変化には様々な症状があります。そしてそれらが原因でいろんな不調を引き起こしますが、その中の一つに「性交痛」というのものがあります。

今回は、あまり人には言えない悩みの一つ「性交痛」について、原因・症状・治療内容など、詳しく医師に解説して頂きました。

更年期の性交痛の原因と症状


原因


更年期に入ると、女性ホルモン(エストロゲン)の減少によって膣の粘膜が萎縮してしまいます。

また、分泌物の量も減少してくることから、性交の際に痛みを感じる方が増えてくるといわれています。

症状


膣内に潤いを感じなくなり、外陰部や膣内への挿入時に、疼痛が現れることが多いと考えられます。

更年期の性交痛、病院での治療内容


軽い症状であれば、潤滑ゼリーなどを用いてうるおいを外部から補充してあげることで、スムーズに挿入・性交渉を行うことができる場合もありますが、それでも改善されない場合は以下の治療法があげられます。

HRT(ホルモン補充療法)


もし、潤滑ゼリーでも痛みを感じたり、ゼリーなどを使うことに抵抗があるようでしたら、HRT(ホルモン補充療法)が行われることもあります。

HRT(ホルモン補充療法)とは、体内で不足しているエストロゲン(卵胞ホルモン)を外から補充する治療法です。シンプルな方法ながらその即効性はすでに認められており、欧米では更年期障害の治療のスタンダードとなっています。

ホルモンを補充する方法には、飲み薬、貼り薬、塗り薬の3種類があります。
それぞれ長所・短所があるだけでなく、患者の体質や身体の状態にも大きく影響するため、薬の量や補充のタイミングなどは、医師としっかり相談しながら適切に行いましょう。

漢方薬や精神的なお薬の処方


医療機関によっては、漢方薬の処方や精神的な面のお薬、例えば不安を抑えるお薬などを処方することで、症状の改善を図ることもあります。

その他


また、骨盤内に何らかの疾患があって、その部分が痛みを出していて、それがたまたま更年期の時期に重なっていることもあります。
更年期によるホルモン変化以外に原因があれば、原因となっている疾患に合わせた治療が行われます。

更年期の性交痛が悪化した場合に懸念される疾患


萎縮性膣炎


萎縮性膣炎はエストロゲンの減少により年齢を重ねた女性に起こりやすいですが、若い女性にもみられることがあります。

ダイエットや不規則な生活などによるホルモンバランスの乱れが原因と考えられています。膣の乾きや性交痛を伴う、代表的な疾患の一つですね。

子宮内膜症


子宮内膜症も、生理痛と並んで性交痛も多くみられる症状の一つです。

子宮頚管炎や卵管炎


性感染症(STD)である淋病やクラミジアによって、子宮頚管炎や卵管炎などの炎症が起きると強い性交痛が現れることがあります。

子宮筋腫


子宮筋腫も月経血過多など症状のほかに性交痛が現れることがありますので、性交痛がある場合には頭に入れておきたい疾患ですね。閉経後は症状が緩和する傾向があります。

更年期の性交痛を自分で緩和する方法


潤滑ゼリーの使用


専用のゼリーが市販されていますので、そういった方法もあるでしょう。

デリケートゾーンの保湿ケア


普段から、乾燥に悩まされる方も多いので、日常的なケアを行う方が良いこともあります。こちらも市販の商品があるようですね。

最後に医師から一言


更年期障害の際に現れやすい症状の一つである性交痛ですが、なかなか気軽に他人に相談しにくいこともあり、思い悩んでしまう方も多いと思います。

また、更年期特有の精神症状とも相まって余計つらいという方も多いでしょう。性交痛は更年期以降の女性としてはごく一般的な悩みですので、ゼリーなどで改善がなければぜひ婦人科で相談してみましょうね。

(監修:Doctors Me 医師)