6日、韓国の昨年の沿海・近海漁業の生産量が、中国漁船による違法操業の影響などにより、この44年で最低を記録した。写真は中国漁船。

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2017年2月6日、韓国の昨年の沿海・近海漁業の生産量が、中国漁船による違法操業の影響などにより、この44年で最低を記録した。韓国・聯合ニュースの中国語ニュースサイトが伝えた。

韓国海洋水産開発院(KMI)が6日公表した報告書によると、韓国の昨年の沿海・近海漁業の生産量は前年比12.7%減の92万3000トンにとどまり、1972年(95万6276トン)以降で最低の水準となった。

漁船1隻当たりの生産量を見ると、沖釣りは1972年が370.3トンだったのに対し、昨年は251.6トンに減少した。沿岸漁業も10.1トンから6.2トンに減っている。数十年の間に漁業技術が発展したにもかかわらず、漁船1隻当たりの生産性はむしろ低下している。KMIは、こうした状況について、水産資源が1972年の62%水準にまで減ったためだと分析している。

サバやイカ、タチウオ、ワタリガニ、イシモチなど韓国人が好んで食べる魚種が釣れる沿海・近海の生産量の減少は「食卓物価」の上昇につながっている。統計庁によると、昨年の魚類と貝類の消費者物価指数の上昇率は3.1%と過去5年間で最も高く、全体の物価指数の上昇率(1.0%)を大きく上回った。

水産資源急減の主犯とされるのは中国漁船による違法操業だ。KMIによると、中国の違法操業による水産資源の損失は10万トンから最大で65万トンに上ると推計される。韓国水産業協同組合中央会は昨年、中国大使館に送った抗議文で、中国の違法操業が水産業に及ぼす被害規模は年間1兆3000億ウォン(約1285億円)に達すると主張している。

中国漁船の違法操業は近年、西海5島だけでなく、韓国の南部、東部の海域でも猛威を振るっている。

昨年10月、違法操業の中国漁船が韓国海洋警察の高速艇に衝突・沈没させた後逃走した事件を受け、韓国海洋警察は同年12月、違法操業の中国漁船に初めて共用火器を使用。これが中国との外交的葛藤につながった。

韓国政府は、沿海・近海の水産資源回復のための対策作りに乗り出し、総合的な対策を盛り込んだ「6大革新案」を設け、早ければ来週に発表する予定だ。解決には両国政府の協力が不可欠となる。韓国と中国の当局は、違法漁船が鉄格子などで重武装した場合、直ちに処罰できること、北方限界線(NLL)近くの韓国西部の海域に中国の海洋警察艦艇を常時配置することで合意した。

韓国海洋水産部の関係者は「両国水産当局間の交渉ルートを通じて、被害を最小限に抑えることができように努力する」と述べている。(翻訳・編集/柳川)