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東京都では、早いところで1月末頃から発表が行われている認可保育園の入園可否。去年は「保育園落ちた日本死ね」が流行語大賞となり、社会現象ともなったが、今年もSNS上などで続々と「保育園落ちた」の声が聞かれ始めている。

そんな中、保育園増設を求めて活動する「保育園増やし隊@武蔵野」が2月5日、武蔵野市で「保活交流会」を開催。保活に取り組む親、約50人が会場に集まった。親たちからはどのような声があがったのだろうか。

○小規模も、他の自治体も検討したけれど……

2016年4月時点で122名の待機児童を出した武蔵野市。2014年に208名いた待機児童は、2015年には127名に減少したものの、去年の時点での数字は、ほぼ横ばいとなっている。市から親たちに送付される「保留通知書」の記載によれば、2017年4月入園の第1次募集で希望の認可保育施設に入れなかった人は、0歳児で132名、1歳児で187名、2歳児で143名、3歳児で86名。多くの親たちが、先行きに不安をおぼえる結果だ。

会場からは悲痛な声が多く聞かれた。「小規模も希望に入れて申し込んだが、全て不承諾。無認可をおさえてはいるものの、経済的に負担が大きく苦しい」「小規模も含めて検討したが全て不承諾だった。もう引っ越しをした方がいいのではと考えている」。市の保育コンシェルジュから「小規模保育園も希望に入れると通る可能性が高まる」とアドバイスを受けたものの、結果が伴わず、落胆している保護者が多い印象だ。

また、小金井市や三鷹市など、近隣の自治体まで範囲を広げて認証保育園を申し込んでいたものの、認可・認証を含め、全て入園決定の見込みが無いという人も。「勤務先に事業所内保育園があるので通わせることは可能だが、場所が新宿なので、子連れで電車通勤は難しいと思う」と不安を募らせていた。

○3歳の壁が顕在化

また、3歳以降の預け先を新たに探さなければならない「3歳の壁」も顕在化してきている。0〜2歳の子どもを預かる小規模保育園のほか、実質2歳までの受け入れとしていて、3歳以降の児童数が極端に少ない一部の認証保育園では、認可保育園に入れず、困っている親が多い。

2歳の子どもを認証保育園に通わせている女性は、今回、認可保育園への転園がかなわなかった。そのため、子どもが通う認証保育園では、実質2歳までの受け入れとしているが、園にお願いして、4月から、3歳以降の受け入れも可能にしてもらったという。「仕事を辞めるわけにはいかないので残留するが、同じ学年の子どもは持ち上がりで6人と少人数。集団保育を受けられないのは残念」。周囲では、認可保育園への転園を諦め、子どもを幼稚園に入園させた結果、キャリアを諦めた女性もいるという。

○認証保育園に入れても

「認証保育園に入れればまだマシ」と考える人もいるかもしれない。しかし、2人以上の子どもを育てる親にとっては特に、経済的な負担が重くのしかかる。

現在第2子を妊娠中で、2歳の子どもを認証保育園に通わせている女性は、「生まれてくる子どもも認可保育園に入れなかったら困る」と話す。「認証保育園に2人入ったとすると、保育料が月額10万円以上かかってくる。認可保育園に入りやすい地域に引っ越しを検討しなければならないかもしれない」。

また0歳の子どもを育てる女性は、「認可は不承諾。1カ所だけ認証保育園の内定をいただいているが、補助が出ているものの、経済的に負担がかかるのは事実。第2子を検討しようと思っていたが、ちゅうちょしてしまう」と話す。産後、育児に不慣れな時期の保活で、精神的にも、体力的にも疲弊し、「もう2度とこのような大変な思いはしたくない」とも、考えてしまうそうだ。

東京都では、保育園の賃借料補助や、保育士の賃金改善など、2017年度予算案でさまざまな保育施策を打ち出している。しかし現状では、まだまだ保育園に入れず憤りを感じている親たちが多く存在する。保育園の整備とともに、少しでも現在子育てをしている親たちの状況が改善するよう、対策が進むことを願いたい。

(横山茉紀)