セックスレス解消も?夫婦のベッドを分けるとメリットだらけ

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「夫婦たるもの同じベッドが当たり前。旦那の帰りを待ち、寝る時間も合わせ、起床時間も一緒です」――こんな生活が当たり前になっているあなた、疲れをためていませんか?

 実は、同じベッドで寝ることは、お互いの安眠を少なからず妨害しているのです。相手のいびきや寝息が気になる、寝返りで起こされる、触れた肌が熱くて目がさめるなどなど。

 まったくそんなことはない、と思っているかもしれませんが、もし「起きがけがダルい」「起きてから4時間以内に眠気が襲う」などの症状があれば、きちんと眠れていない証拠だそう。

◆よく眠れないことで夫婦仲が悪くなる

 この「夫婦同じベッドで寝る」という常識に警鐘を鳴らすのは、東京疲労睡眠クリニックの梶本修身先生です。

「結婚生活の破綻の原因は、性や性格の不一致なども大きいですが、実際には環境の不一致も大きな要因です。睡眠というのは人間にとって非常に重要なファクターですから、きちんと眠れていなくて、疲れが蓄積するとお互いの健康状態が悪くなり、夫婦仲にも影響してきます。

 ですから、せめて寝室だけでも別にしたほうがお互いのためによかったりするのです」(梶本先生、以下同じ)

 実際、男性との体感温度の違いに困った人も多いはず。そう、夏場のエアコン問題です。こっちがさほど暑くなくてもパートナーがエアコンを入れて冷え冷え状態の部屋で寝る辛さ……。

 冬は、寒いのに相手に布団をはがされた苦い経験をお持ちの方も多いでしょう。

「遠慮せずにお互いのペースを守ることが結婚生活を上手くやるコツです。働き盛りの夫婦なら、疲労回復は重要。せめて休息くらい自分のペースにしたっていいはずでしょう」

 たしかに自分が眠りたい時間に遠慮なく寝て、相手に起こされることなく朝を迎え、元気が回復している――そんな生活は理想です!

◆夫婦仲が悪くならない、オススメの寝方とは?

 梶本先生は30年以上結婚生活を送っており、お互い時間帯ややりたいことも違うために、自然と寝室が別になったそうです。接点のある時間だけ一緒に過ごして、あとはお互いの時間を尊重する。「その方が意外と別れないんですよ。別れる理由がない」とのこと。

 夫婦は同じベッドで…など、“こうあるべき”という思い込みにとらわれていると、癒されるはずの睡眠中ですら1人の時間ではなくなってしまう。ただ、都会の住宅事情では、なかなか独立した寝室を持つことは難しいですよね。

「お風呂なんかでもいいんです。家で1人の時間が少し作れることが、効果的だと思います」と梶本先生。

 部屋数が少なくて別々にするのが難しい方は、それぞれのベッドまたは布団を離して置いて、その間をカーテンで仕切るのも有効だそう。カーテンで分けることで、エアコン吹き出し口のある側とない側で室温を適度に変えることもできます。また、距離ができた分、いびきの音も軽減され、お互いの寝返りで起きることもない。なにより、お互い寝たい時間、起きたい時間などペースを守ることができますね。

◆ベッドが別だとセックスレスが改善する?

 でも、寝室が別になると、ただでさえ減っている性生活の機会が、もっとなくなりませんか?

「いつも一緒の夫婦より、普段離ればなれの恋人の時の方が回数は多かったでしょ(笑)。実は、睡眠の質をあげるのに性行為は有効です。性行為のあとは、自律神経が副交感神経にスイッチされるので、よく眠れるんです」

 別々になったことで、うまく“夜這いシステム”を取り入れるのもいいかもしれません。終った後はそれぞれの寝室やカーテンの向こう側へ。新鮮味があって、効果的かもしれませんよ!

<TEXT/タケダマコ>

【梶本修身氏】
東京疲労・睡眠クリニック院長。大阪市立大学大学院医学研究科疲労医学講座特任教授。大阪大学大学院医学研究科卒業。医学博士・医師。産官学連携「疲労定量化および抗疲労食薬開発プロジェクト」(2003〜、研究予算16億円)統括責任者でもある。「たけしの家庭の医学」(テレビ朝日)や「ためしてガッテン」(NHK)など多数のメディアに出演。著書に『仕事がはかどる!超高速脳のつくり方』(宝島社)、『最新科学が解明した疲労の正体 すべての疲労は脳が原因』(集英社新書)、『すべての脳は疲労が原因2<超実践編>』など多数。