チューニング界の巨人「HKS」がエコカー開発に本気!

写真拡大 (全7枚)

ガソリンでも走れる天然ガス自動車システム「HKS Bi-Fuel」に注目!

国内トップのパーツメーカーとしてアフターパーツ業界を牽引する「HKS」。自動車カスタマイズの世界では知らない人がいないほどの人気を誇るブランドだが、長年のチューニングパーツの開発技術をエコカーの世界にも応用している。

その1つが2017年1月29日の「HKSプレミアムディ」に展示されていた天然ガスとガソリンで走れるBi-Fuelカーの開発だ。

エコカー(代替エネルギー車)といえば「プリウス」を筆頭とした電気モーターを使ったハイブリッドカー&電気自動車。トヨタの「ミライ」やホンダの「クラリティ」といった燃料電池車。この2つのシステムが一般的だが、じつはエコカーとしてハイブリッドカーよりも歴史が古いものが「天然ガス(CNG)自動車、LPG車」だ。黒煙の排出が少なく、排気臭がほとんどないなど環境性能が高い、石油比べて埋蔵量が多いのがメリットだが、ガソリン車に比べて航続距離が短いこと、ステーションの数が少ない(ガソリンスタンドに比べて1%)のが欠点だった。

この欠点を補うのが、Bi-Fuel車。これは、LPG、CNGに予備燃料としてガソリンを組み合わせることでインフラと航続距離の問題を解決するシステム(ハイブリッドシステムと考え方は同じ)。

実際はガソリン車のシステム、燃料タンクなどはそのままに、燃料ボンベ/レギュレーター/専用インジェクター/スイッチユニット/コントロールユニットなどを追加してLPG、CNG化するものがほとんどで、欧州、北米では今なお数が増えつつあるという。

HKSはBi-Fuel車の開発に2003年にから着手。2008年実用化。2013年には日産NV200タクシー(LPG)にメーカー採用されるなど、実績を積み重ねてきた。

燃料の自動切り替え時に違和感を感じさせないシステム

写真のトヨタ・プロボックスで説明すると、基本システムは荷室下に取り付けられた燃料ボンベから送り出された200kg気圧のガスをレギュレーターで2.5kgまで減圧、インテークマニホールドに取り付けられたインジェクターからのガス供給など、その制御にカスタマイズパーツ開発のノウハウが存分に投入されている。

燃費、エミッションとパワーを含めたトータル性能を引き出すとともに、始動時は着火性の高いガソリンで始動、一定の条件を満たすと自動的に天然ガスに切り替え、燃料がなくなったらガソリンに切り替わるなど使う人に違和感を与えない電子システムなどにHKSらしさを感じる。

燃料代はLPGでガソリンの60%程度(2017年1月現在)と費用が抑えられるが、改造費を含めるとベース車に対してハイブリット車以上に価格差が開く。これも一般に普及しない理由の1つだ。

HKSではBi-Fuel車が広く認知されるために、高出力なランサーエボリューションをデモカーに導入し、天然ガス車の可能性に向けて研究を重ねている。

また、HKSではこのBi-Fuel事業のほかに、古くはオートレースエンジン、航空機用次世代エンジン、マリンジェットエンジン、住宅用制振装置の住宅関連事業(平成28年2月に販売中終了)、ドライブレコーダーの開発など幅広い分野にチャレンジしている。