恋愛下手なのは「〇〇コンプレックス」のせい?その根底に潜む心理を解説

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みなさんは「マザコン」と聞くと、どんな人を思い浮かべるでしょうか。
母親の言いなりで口を開けば親の自慢、とにかく母親至上主義。そんな親離れできてない「男性」を思い浮かべるのでは?

このような人はマザコン、いわゆるマザーコンプレックスを持っていると言えます。
ただマザーコンプレックスは、母親あるいは母親的存在に対して強い執着と愛情を抱くことを指すため、実は男性に限った話ではないのです。

◆マザコンは男性だけじゃない


小さい子どもにとって母親とは、絶対的な存在です。
子どもは母親に、何があっても自分の味方でいてくれるような「無償の愛情」と、自分が精神的または肉体的に傷つくことがないように、ただひたすら守ってくれる「一方的な保護」を期待するもの。

しかし、精神的に大人になるにつれ、親もやれることやできることに限界がある一介の人間でしかない、という事実を理解します。
そうして過剰な期待は徐々に低下し、同時に自分自身が大人にならなければいけない、との自覚が芽生えていくのです。

このような過程を踏んで親から精神的に独立するのが、基本的な成長のありかたと言えるでしょう。

けれども、中には途中で成長が止まってしまっている人もいます。
環境や状況が成長を阻んでいる、本人が成長することを放棄している、など理由は様々です。

いずれにしてもそういう人は、自分を無条件で愛し守ってくれる存在に固着したままなんですね。
配偶者や恋人を「母親的なもの」と捉え、「親子のような関係」を反復することに執着し、深刻な依存の問題を生んでしまう。
これが「マザコン」です。

母親へ愛着を持つのは男性だけでなく女性も同様ですから、このような問題は男女問わず発生します。

◆マザコンの根底にあるもの


マザコンの代名詞となったドラマ『ずっとあなたが好きだった』(TBS系)の冬彦さんを覚えている方も多いでしょう。

あのくらい見た目でわかりやすければよいのですが、普段、母親を非難し冷たい態度で接しているのに、実は根深いマザコンだった、など、実際にはマザコンであることがわかりづらいというケースもありますよね。

また、普段の社会生活の中ではそんな依存性を見せないのに、いざ恋愛関係になった途端に精神的に退行してしまうことも。

このように、マザコンは見た目や普段の言動で判断できるとは限りません。
ただ、共通して言えるのは「完全なる甘え」を求めているという点です。

他者は必ずしも、自分の期待に応えてくれるとは限りません。
何かを求めてもそれが叶えられなかったり、拒絶されたり、それどころか批判されたりすることもあるでしょう。

思い通りにならない現実に直面し、大概の人は「自分のために相手がいるわけじゃないんだ」と理解します。
同時に、お互いに助け合い支え合いながら生きていく必要性を知るのです。

でも、マザコンの人は「とにかく甘やかしてくれること」を望みます。
何から何まで、無条件に肯定し、受け入れてくれるような存在。そんなエゴイスティックな理想像を押しつけようとするんですね。

そこにあるのは、自分しか見ていない、ゆがんだ「自己愛」です。

◆まとめ


マザコンとは何か、ご理解いただけましたでしょうか。

マザコンの人は自分で解決すべき問題を相手に押しつけ、うまくいかないとすべての責任を相手に転嫁します。

中には、なぜ期待通りにできないのかとののしったり、なぐったりといった攻撃をしてくることも。
そんなふうにDV問題へと発展した事例は、過去にいくらでもあります。

庇護してくれるだけの存在なんて、いません。
人は相互に助け合いながら、信頼と絆を築いていくもの。

それに気づくことができたとき、マザコンを卒業して一人の大人として歩き出すことができます。
相手が他人とどう向き合おうとしているのか、関係を深めるときはそこを十分に知るよう心がけてくださいね。

ライタープロフィール


黒木蜜
一般企業に勤めながら執筆した作品が日本文学館のオムニバス本に掲載され作家デビュー。古事記への造詣が深く、全国300ヶ所以上の神社紹介記事を執筆。現在、古事記の観点から紹介する神社コラム/恋愛コラムなども手がけている。
黒木 蜜〜中今の詩〜