1日、韓国・韓国日報によると、最近、大学生や新社会人を泣かせる「翻訳詐欺」が相次いでおり、その手口も進化している。資料写真。

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2017年2月1日、韓国・韓国日報によると、最近、大学生や新社会人を泣かせる「翻訳詐欺」が相次いでおり、その手口も進化している。

英語基準で1枚当たり1万ウォン(約980円)前後の翻訳料は、最低賃金の6470ウォン(2017年基準・約630円)を優に越えており、授業料や生活費を必要とする大学生などに人気の仕事だ。専門の翻訳会社が一定期間以上の経歴と高度な独自テストを課す一方で、詐欺業者は簡単なテスト以外に必要条件を掲げていないため、被害に遭う可能性が高くなるという。

詐欺業者が「我々も翻訳依頼主からお金をもらえなかった」「翻訳のレベルが低い」など弁明して賃金を払わないのは基本で、「休暇中」「会社(の経営)が厳しい」ともっともらしい理由をつけて姿をくらますケースも多い。中には、翻訳物を数枚単位で数人に任せて事前の実力検証用とする「サンプル記事翻訳詐欺」や、取引前半に少額を支給して残りを支払わない「金融投資詐欺」もあり、その手口も日々進化している。

被害者らは、オンラインコミュニティーを通じて会社名や被害事例を共有しており、2011年に開設された「翻訳詐欺被害者の会」の加入者は1000人近くに上るなど、最近でも被害者らの書き込みが寄せられている。同様の被害を防ぐべく、「支給期日を延期する場合はすぐに作業を中断すべき」といった留意事項の共有も行っている。

しかし、「緊急業務」や「在宅勤務」など翻訳バイトの属性上、契約書を別途に作成せずにやりとりすることが多く、被害の立証が難しいという。取り締まりの死角になっている点も問題で、詐欺罪の立証や捜査自体が難しく、罪が明らかになってもその多くは罰金にとどまっているとのこと。一部の会社では、詐欺罪が公になる前に会社名を変えているところもあり、同様の被害が絶えない。

法務法人ハンギルのムン・ジョング弁護士は「初めから翻訳料を支払わない計画だったということを立証してこそ詐欺罪が成立するが、これを明らかにするのが難しいという点を(業者が)悪用しているようだ」と話しており、大韓翻訳開発院翻訳事業部のシン・ユンミチーム長は「翻訳に先立ち、最小限の安全装置ともいえる契約書を必ず作成し、会社の規模や沿革、実績、評判などを確認すべき」とアドバイスを送っている。

これを受け、韓国ネットユーザーからは「絶対に処罰すべき」「学生たちからお金を稼ごうだなんて、人としてありえない」といった詐欺業者への批判コメントや、「私も引っ掛かりそうになった。翻訳の教育受けるのに280万ウォン払えって言われてやめた」など被害の手口を語るコメント、「大学生に翻訳できる実力がある?軽く見るな」「翻訳に大学生のバイトを使うからひどい翻訳になる。翻訳家に対する待遇改善も必要」という翻訳業界の厳しさが伝わるコメントなどが寄せられている。(翻訳・編集/松村)