心無い人間にTシャツを着せられたイルカ(出典:https://www.facebook.com/WAParksWildlife)

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イルカは特殊な音を発することにより人間の感情を感じ取ることもできると言われるほど、人との距離がとても近い海の生き物だ。しかしその人懐こさを逆手に取り残酷な虐待行為をする人がいる。このほど西オーストリアで、心無い人間にTシャツを着せられたまま泳いでいるイルカが目撃され、現地の野生動物レスキュー隊が捜索に乗り出しているという。

『abc news』や『Daily Mail』など各メディアが伝えているところによると1月26日、「Dolphin Discovery Centre(ドルフィン・ディスカバリーセンター)」のイルカウォッチングが有名なクーンバナ・ベイで青いTシャツを着せられ背びれを覆われて泳いでいるバンドウイルカがボートに乗っていた市民に目撃された。

「Department of Parks and Wildlife(自然・野生動物保護課 以下DPaW)」のスタッフは「間違いなく誰かが故意に着せたもの」と断定しており、生命の危険にも繋がる可能性もあるとイルカの安否を心配している。

DPaWのスタッフによると、イルカは幸いにも噴気孔と胸びれが塞がっていない状態であるためになんとか泳ぐことはできるが、万が一Tシャツがずれて噴気孔が塞がってしまうと窒息死の危険性もあるという。通常はDPawメンバーによりイルカの背びれにIDがわかるようにタグが埋め込まれているそうだが、このイルカは胴体をTシャツで覆われてしまっているためタグが付けられてあるのかさえも確認できず、個体の識別が不可能となってしまっている。

オーストラリアではこうした野生動物への虐待は、最高4,000豪ドル(約34万円)の罰金が科せられることがある。現在は懸命の捜索が続けられているものの、1月26日にこの姿が目撃されて以来全く見つかっておらず、生存の有無が懸念されている。DPawは市民からのさらなる情報提供を呼び掛けるとともに「野生のイルカには、ボートで近づいて餌を与えたり触ったりしないように」と注意喚起を行っている。

出典:https://www.facebook.com/WAParksWildlife
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)