『美しくなるためのランニング講座』 
第16回●ついに迎えたレース本番

 ランニング初心者の馬場ふみかさん(女優・モデル)がマラソン完走を目標にトレーニングを開始! 指導担当は、湘南ベルマーレ・トライアスロンチームの中島靖弘ヘッドコーチ。「楽しく、頑張りすぎない」ランニング講座の第16回──。


 1月15日、午前6時。マウイ・オーシャンフロント・マラソン、ハーフの部のスタートまであと35分。馬場ふみかさんの挑戦がまもなく始まる。

 まずはスタート地点近くの駐車場で、練習中にも痛くなってしまうことの多かった足首をサポートするテーピングやウォーミングアップを行なった。ここで朝食のバナナとおにぎりを軽く食べて、準備完了。

 スタート地点のカメハメハ・イキ・パークに移動すると、すでに多くのランナーが集まっていた。日本人の姿はほとんど見当たらず、参加者の多くが地元の人のようだ。6時25分、スタート10分前にはアメリカ国歌斉唱が行なわれ、ランナーたちのボルテージが徐々に上がっていく。

 そのテンションとは裏腹に、気温は日が昇る前だと少し肌寒い。暖かいハワイのマウイ島とはいえ1月。馬場さんもウインドブレーカーを羽織って少し寒そうな様子。このときどんなことを考えていたのか、レース後に聞くと「みんな楽しそうだなって思っていました。私は寒さと眠さで余裕がありませんでしたけど(笑)」という。それでもスタート前の緊張感は特になかったといい、リラックスした状態でレース本番を待っていた。

 4月に連載をスタートして以来、仕事の合間を縫って中島靖弘コーチと少しずつトレーニングを積んできた。最初はまったくと言っていいほど走ったことがないという馬場さんだったが、ついに9カ月間の練習の成果を見せるときがきた。

 うっすらと空が明るくなってきた6時35分、大きな歓声とともにスタート。馬場さんは最初から周りを気にすることなく自分のペースでスタートを切った。コースは、最初の約1kmほど住宅街を走ったあと、片道10km続く海沿いのハイウェイをひたすら走る。

 ちょうどハイウェイに出たあたりで、「21km長いなー」とポツリ。そうは言っても表情は明るく、笑顔だった。

 すぐに1マイル(1.6km)の表示が見えてくる。2マイルを過ぎたあたりでは、前方左にそびえるプー・ククイ山の向こう側が明るくなってきた。すでに日の出の時間は迎えていたが、山が太陽を隠してくれているお陰で、直射日光に当たることなく順調に走っていく。

 走り始めて1時間を過ぎると、最初はスピードに乗って走っていた人たちがチラホラと歩き始めるようになってきた。しかし、馬場さんはペースを変えることなく、その間をすり抜けていく。

 徐々に気温も上がり、少しずつ体もつらくなってくるなか、5km、10kmのランナーや、すでに折り返してきているランナーがすれ違うたびに、「Good Job!」、「Keep it up!」と声をかけてくれる。ハイウェイの側道を走っているため、横を走り抜けていく車もクラクションを盛大に鳴らして応援してくれていた。

 そうこうしているうちにすっかり日は昇り、折り返し地点に到着。タイムは1時間26分23秒で、ほぼ想定の範囲内だ。馬場さんは表情にまだ余裕があるものの、さすがに少し疲れた様子も見え始めてきた。気温も上昇してきたせいか、顔がほんのり高潮している。ここで、剥がれてきていたテーピングを撒き直し、息を整えて、いざ後半戦へ!

(つづく)

text by Sportiva