Doctors Me(ドクターズミー)- 《医師解説》腹痛はお腹を温めると良い場合と悪い場合があるって本当?

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冷えなどにより腹痛が起きた場合、自然とお腹に手をあてて温めようとしますが、果たして、この行為は医学的に効果があるのでしょうか?

今回は、お腹を温めることで腹痛が改善する医学的メカニズムや、具体的な効果、またお腹を温めると逆効果な場合など、詳しく医師に解説していただきました。

なぜお腹を温めると腹痛が改善するの?


腹痛を感じた場合に、一般的にはお腹を温めると思いますが、これは、急激にお腹を冷やしたり、冷たい飲食物を摂りすぎた場合に、体の防御機構が働き、熱を産生するために腸を活発に動かそうとすることが一因として考えられます。

お腹を温めることで、この防御機構を解除してあげる一助となります。

お腹を温めると効果的な腹痛


主に冷えが原因


お腹を冷やしすぎたり、冷たいものを食べ過ぎたことが原因で腹痛や下痢が起きたことがはっきりしている場合には、お腹をタオルを巻いた湯たんぽなどで熱くなりすぎないように注意しながら温めてあげることは一定の効果がある場合があります。

ただ、腹痛の原因がはっきりしない場合、強い腹痛があるといった場合は、早めに医療機関を受診することが何よりも大切なことです。

お腹を温めると逆効果な腹痛


内科的な原因


腹痛の原因が一時的な冷えなどによるものでなく、内科的な原因がある場合、温める処置のみで時間がたってしまうと、かえって原因の検索や必要な治療が遅れ、深刻な事態に陥ってしまう可能性があります。

腹痛で懸念される疾患の一例


■ 便秘による腹痛
■ 急性胃炎、急性腸炎
■ 腸閉塞
■ 急性虫垂炎
■ 急性膵炎
■ 過敏性腸症候群
■ 胆石症
■ 尿路結石
■ 胃潰瘍や十二指腸潰瘍
■ ヘルニア嵌頓
■ 子宮外妊娠
■ 腹部大動脈瘤の破裂
■ 卵巣嚢腫の茎捻転

また、心筋梗塞や狭心症など、心臓の病気が原因であっても症状として腹痛を訴える場合も数多くあり、糖尿病などでも腹部に痛みを感じられる方がいらっしゃいます。

冷えによる腹痛の予防法


衣類などの防寒対策


・腹巻を身に着けた上に、ブランケットでさらに温める
・出来る限りスカートではなくパンツを履くようにして、パンツの下にも厚めのタイツを履く
・浴後すぐに毛糸の靴下を履くようにして、出来る限り温まった足を冷やさない様にする

飲み物


・1日に湯のみ茶碗2杯から3杯温服する
・食事にネギかショウガを刻んだものを取り入れる。
・ショウガの粉、朝鮮ニンジンの粉末、山椒を2対1対1の割合で湯のみ茶碗に入れ、熱湯に溶いて飲む
・ジンジャー・ティーにニッキを少々加える
・熱いお茶の中に梅干しを入れる

その他


・ショウガ風呂や塩風呂に入る
・自然塩を焼いて布袋に入れ、ヘソのところを温める
・ショウガ湿布を患部に施す

お腹のトラブル体験談

体験談1:妊娠前は毎日アイスを食べてもなんともなかったんですが…



■ 相談者(女性)
妊娠前は毎日アイスを食べてもなんともなかったんですが、出産してから半分でも1口でも食べると必ず5〜6時間後に腹痛と下痢で苦しむようになりました。

元々胃腸は弱い方です。しかし妊娠前は1日何本も食べ過ぎない限りは下ることはなかったです。 アイス以外なら冷蔵庫で冷やした飲み物、乳製品は全く問題ないです。

原因、解決法ってあるのでしょうか?

■ 医師からの回答
温度による問題の可能性が多いでしょうか。産後、ホルモン変化や子育ての負担などで胃腸が敏感になっているのかもしれませんね。

以前食べられたものであれば、今後特にアレルギーなどなければずっと食べられないということはあまりないと思うので、体調のよさそうな時少量ずつ試す、温かい飲み物と食べるなど試みてみてはいかがでしょうか。

体験談2:お腹を下すことが増えました。内臓脂肪が増えたことと関係はありますか?



■ 相談者(男性)
最近お腹をくだすことが増えた気がします。 1年間で10キロ太ったのですが、原因は運動不足、酒の飲みすぎです。 内蔵脂肪がついたことでお腹が冷えやすくなったような気がするのですがやはりそうでしょうか?

■ 医師からの回答
運動不足とのことですが、これにより基礎代謝が落ち、体重増加につながったのかもしれませんね。基礎代謝が落ちると体内の循環が悪くなり、お腹の冷えを感じられることもあります。

また、ストレス、疲労、冷たい物の過剰摂取 も内臓が冷える主な原因です。お気をつけ下さいね。

最後に医師から一言


腹痛があるときにお腹を温めるのは、確かに効果がある場合もありますが、万能ではないので、温めてみてなかなか痛みが改善しないようであれば、すぐに病院を受診するようにすることが大切です。

また、冷たい食べ物や飲み物の摂りすぎや、暴飲暴食に気を付けて、胃腸の調子をよい状態に保っておくことも非常に重要なことですね。

(監修:Doctors Me 医師)