米・自動車部品メーカー ボルグワーナーは、同社の高効率トランスミッション「eGearDrive」と電動モーターを統合した、電気自動車(EV)向け電動ドライブモジュール(eDM)の販売を開始すると発表しました。

このeDMは、中国の主要自動車メーカー(具体的なメーカー名は未発表)が2017年夏に生産を開始する2車種のEVに採用される予定とのことです。

ボルグワーナーのeDMは、電気モーターとトランスミッションをワンパッケージに統合した構造になっており、eDMを採用すればEVの駆動系の設計をeDMにまとめて任せることができそうです。

ボルグワーナーでは、eDMをEVに採用することで、軽量化、コストとスペースの削減、搭載工程の簡便化を実現できるとしています。

eDMは各自動車メーカーが求める駆動特性に応じて、さまざまなギア比を選択することで最適化され、各メーカーが求める性能にカスタマイズされた電動ドライブモジュールを提供することが可能になります。

内蔵されているボルグワーナー製の電気モーターHVH 250は、特許取得済みの高電圧ヘアピン(HVH)技術と、オプションのパワーエレクトロニクスを組み合わせることで、95%を超える高効率を発揮します。

また、eDMのトランスミッション部分を構成しているボルグワーナー製のeGearDriveは、高効率なギアトレインと軽量かつコンパクトであることが特徴です。

このeGearDriveをeDMに組み込むことで、EVのバッテリー駆動による走行距離を伸ばし、バッテリー容量を最小化することができるほか、電動パーキングブレーキシステムも利用できます。

大気汚染に悩む中国政府は、大気汚染対策を急ぐためにEVの導入を政策として後押ししており、政府の影響を受けやすい中国の主要自動車メーカーはEVの開発を急いでいると見られます。

このような中でeDMを発売するボルグワーナーは、駆動系が主力の自動車部品メーカーで、1970年代にはボルグワーナーのトルコンAT技術が日本に導入され、日本の乗用車のAT化を促進しました。その後、ボルグワーナーはアイシン精機と合弁でトルコンATの製造会社を日本国内で設立し、その合弁会社は現在のアイシンAWとして現在も存続しています。

このように日本とも縁の深いボルグワーナーが中国市場を意識したEV向けの電動ドライブモジュール eDMを発売したことで、技術力に乏しい中国メーカーでも容易にEVを開発することができ、中国市場でのEV普及が加速されることが予想されます。

(山内 博・画像:ボルグワーナー)

ボルグワーナー、モーターと変速機を統合したEV向け電動ドライブモジュールを販売開始(http://clicccar.com/2017/02/03/439808/)