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© HOMEBOY Cine Studio

Blackmagic Designの発表によると、北京を拠点とするHomeboy Digital Film Laboratoryが、2017年サンダンス映画祭ワールド・シネマコンペティション部門出品の「Free and Easy(輕松+愉快)」のカラーグレーディング/フィニッシングに、DaVinci Resolve StudioおよびDaVinci Resolve Advanced Panelを使用したという。

「Free and Easy」は、中国人監督の耿軍氏による犯罪コメディ映画で、石鹸のセールスマンが中国の人里離れた町を旅し、犯罪に出くわす様子が描かれている。奇妙な住民たちは反発しあい、悲喜劇的な結末に至る。Homeboy Digital Film Laboratoryのカラリスト李文涛氏は、同フィルムのグレーディングにDaVinci Resolve StudioのDCI-P3 Kodak 2383 Print LUTを使用した。

李氏:グレーディングを進めるにあたり、LUTのオレンジ/ティールを弱めるように撮影監督から指示を受けたのですが、DaVinci Resolveのカーブ、色温度、ティントツールを使い、撮影監督の意向に沿った調整ができました。

同フィルムは、中国最北部に位置する黒竜江省で冬に撮影を行った。野外での明るさは変わりやすく、予想外の雨や雪により撮影を中断し、天候が回復後に撮影を再開するということが何度か起きた。これにより、ショット間で明るさが大幅に異なることになり、フッテージの中の1ショット内でも明るさが違っていたため、カラーマッチが最大の難関となったと言う。

李氏:最も難しかったシーンは、降雪の後の線路際のショットですね。雲の動きの影響で、ショットの明るさと色温度が絶えず変わっていました。可変キーフレームを使い、クリップ間のカラーマッチを広範囲に渡って行い、明るさの変化が観客に伝わらないように各ショットの調整を慎重に行いました。

DaVinci Resolveカラーマネージメント(RCM)は、劇場映画の作業において非常に役立つ機能だと同氏は語る。

李氏:入力、タイムライン、出力のカラースペースを設定できます。フィルムのカラーリングはDCI-P3で行っても、出力はDCI-XYZで行えます。これにより、弊社ではリバルコ社製プロジェクターを使っていますが、リアルタイムでモニタリングができます。また、クライアントがテレビやコンピューター、スマホ、タブレットでレビューできるよう、いつでもRec709に変換できます。とても便利でフレキシブルですね。

多くのVFXショットで、エレメントの除去や修正、雪の追加などが行われた。

李氏:タイムラインで、これらのショットを更新後、DaVinci Resolveのエディットページでフラグとマーカーを使用してショットを特定する作業を頻繁に行いました。この作業でVFXショットの別バージョンの管理が楽になりました。カラーとデリバーページでは、フラグとマーカーのおかげでVFXショットが迅速に見つけられ、品質管理とカラーマッチの段階でオリジナルとVFXの比較が行えました。