2017年シーズンを戦うTGRのマシン達

写真拡大

TOYOTA GAZOO Racingは2月2日(木)、都内にて昨年度の活動報告と2017年の活動計画を発表した。

【写真を見る】豊田社長のサプライズ登場に笑顔で応えるトミ・マキネン

18年ぶりにFIA世界ラリー選手権(WRC)へ復帰を果たしたTOYOTA GAZOO Racing。その他、世界3大自動車レースの一つ「ル・マン24時間レース」を含むFIA世界耐久選手権(WEC)、「世界最大の草レース」と称される「ニュルブルクリンク24時間レース」、「世界一過酷なモータースポーツ競技」と言われる「パリ・ダカールラリー」をはじめ、米国で人気の「NASCAR」、国内では、SUPER GTシリーズやSUPER FORMULA、そして全日本ラリー選手権などに参戦する。

発表会の冒頭、トヨタ自動車の嵯峨広英TOYOTA GAZOO Racing本部長が登壇。

「人を鍛え、クルマを鍛え、いいクルマを作る。そしてクルマファンをつくる。これがTOYOTA GAZOO Racingの根幹にあるものです。昨年を一言で言えば、本当にいい年でした。国内では4カテゴリーでチャンピオンを獲得し、NASCARでもチャンピオンを採った。これらはすべてファンの皆様のおかげです。いっぽうで、昨年は悔しさから多くの事を学んだ1年でもありました。昨年のル・マンでは残り3分でマシンが止まり、悲願の初優勝を逃し、まだまだ我々には足りないものがあることに気付かされました。ですが、レース後、ポルシェやアウディ、主催者から温かい言葉を頂き涙しました。今年は雪辱を果たしたい。いい年というのは、悔しさからの学びがあってこそ、本当のいい年だと思う。私達は負けず嫌いです。ルマンは雪辱を、WRCは勝ちにいきます。」と力強く語った。

■ 豊田社長のサプライズ登場にトミ・マキネンもビックリ!

そのWRCには、2台のヤリスWRC(日本名ヴィッツ)を投入。1月に行われた第一戦のラリー・モンテカルロでは、マシントラブルが出ないがらも2台が完走し、さらにラトラバ選手が運転する10号車が2位を獲得するという好調なスタートを切った。

この結果に、発表会に参加したチーム代表のトミ・マキネンは「私達にとって、とても良いスタートを切る結果となった。始まる前にスタッフに「楽しもう、リラックスして行こう」と話をし、それを実施してくれたことに感謝している。」と話し、同席したラトラバ選手も「モンテカルロは難しいラリーでした。新しいクルマ、新しいチームの中で、この結果が出せたことが嬉しく思います。ファンのおかげで我々がラリーができます。ファンの方に私達の熱い想いを、もっと伝えて、もっともっとラリーを好きになって欲しい。」と語った。席上、サプライズで豊田章男トヨタ自動車社長が登場。「世界の色々な道を知っている2人に、もっともっと色々なことを教えて貰いたい。強いチームワークで、シーズン終了後には一番強いクルマになって欲しいと思いつつも、まずはセーフティードライブで完走を目指して欲しい」とエールを送った。

FIA世界耐久選手権(WEC)には、2台の改良型「TS050 HYBRID」でエントリー。しかし、第3戦のル・マンと、その前戦にあたるスパ・フランコルシャンには3台体制で挑み、悲願のル・マン初制覇を目指す。

国内レースでは、昨年チャンピオンを獲得したSUPER GTのGT500クラスに新型車両LEXUS LC500を6台投入するほか、GT300クラスには、ハイブリッドシステムを搭載するプリウスのほか、新型LEXUS RC F GT3が2台参戦。SUPER FORMULAには6チーム11台にエンジンを供給。全日本ラリー選手権には、変速機にCVTを用いたヴィッツで参戦する。

また、86/BRZとヴィッツによるワンメイクレースへの支援、全国各地で行うドライビングレッスン、女性をターゲットにした活動や、モータースポーツが体験できるイベントを実施する予定だ。

「もっといい車づくりをするためのモータースポーツ。そしてモータースポーツの文化を日本に根ざしていきたい」と語る豊田社長。その活動に今年も注目だ!【ウォーカープラス編集部】