米国の市場調査会社ストラテジーアナリティクスが2月1日に公表した最新リポートによると、昨年(2016年)10〜12月期における世界のスマートウオッチ出荷台数は820万台となり、1年前の810万台から約1%増加した。

 業界トップのアップルが昨年9月に発売した第2世代モデル「Apple Watch Series 2」が好調だったことや、米国、英国をはじめとする主要先進国市場で季節的な需要が高まったことがプラス成長に寄与したと同社は分析している。

 これに伴い、2016年の年間出荷台数は前年の2080万台から約1%増加し、過去最高の2110万台を記録した。

大幅減を記録した前四半期

 ただ、スマートウオッチの世界出荷台数は、それまでの2四半期に前年実績を下回っている。例えば別の調査会社である米IDCが報告していた昨年7〜9月期の世界出荷台数は270万台で、1年前の約560万台から51.6%減少した。

 このうち、首位のアップルの出荷台数は同71.6%減と、大幅に減少。これに伴い1年前に70.2%あったアップルのシェアは41.3%に低下した。

 こうした大幅な落ち込みは、Apple Watch初代モデルの本格的な出荷が始まった1年前の反動があったことに加え、第2世代モデルの販売実績が2週間しか反映されなかったことが要因の1つだとIDCは指摘していた。

 (参考・関連記事)「スマートウオッチの出荷台数が半減」

アップル、2%のプラス成長

 そして、ストラテジーアナリティクスが今回まとめた10〜12月期の推計出荷台数を見ると、アップルは520万台となり、1年前から2%増と堅調に伸びた。

 これにより同社のシェアは63%に拡大し、引き続き業界最大。10〜12月期は米欧市場におけるギフト用途としてApple Watch Series 2の需要が高まったと、ストラテジーアナリティクスは分析している。

 こうしたアップルの堅調な伸びが牽引し、10〜12月期の世界市場はわずかながらもプラスに転じ、減少に歯止めがかかった。

4台に3台がアップルとサムスンの製品

 ストラテジーアナリティクスによると、10〜12月期の出荷台数でアップルに次いだのは韓国サムスン電子。ただし同社の台数は80万台で、1年前の130万台から38%減と、大きく落ち込んだ。

 サムスンは旗艦モデルの新製品「Gear S3」を発売したが、その市場投入タイミングが10〜12月期の比較的遅い時期になった。このことが販売実績に影響したとストラテジーアナリティクスは指摘している。

 ただ、サムスンの同四半期におけるシェアは9.8%で、ほぼ1割の水準を保っている。アップルとサムスンの2社を合わせたシェアは73.2%で、「10〜12月期に世界で出荷されたスマートウオッチの4台に3台が両社の製品」(ストラテジーアナリティクス)。

 「アップルとサムスンは3位以降の米ガーミン、米フィットビット、中国ファーウェイ(華為技術)といったライバルを大きく引き離している」と、同社は報告している。

筆者:小久保 重信