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魚谷雅彦社長の下、改革が進む化粧品最大手、資生堂。2017年度は、6カ年の中長期戦略の前半の最終年度だ。財務体質が改善に向かう中、後半戦の課題は収益力のアップだ。 (「週刊ダイヤモンド」編集部 宮原啓彰)

「いつか、私たちもセンターポールに『日の丸』を揚げたい」

 昨夏のリオオリンピック体操男子団体総合で、日本が金メダルを獲得したその日。化粧品最大手、資生堂の魚谷雅彦社長は、2016年1〜6月期の決算説明会で、同社の最終目標をそう表現した。その裏には、「魚谷改革」の成果が徐々に表れ始めたという自信も垣間見える。

 元日本コカ・コーラ会長の魚谷氏が、生え抜き主義だった資生堂で初の“外様”社長に就任したのは14年4月のことだ。

 魚谷社長は同年12月、20年度までの中長期戦略を発表。この「VISION2020」で、15〜17年度の前半3年は構造改革や、ブランド整理、マーケティング投資など守りの改革期間と位置付け、本格的に攻めに転じるのは18年度以降という計画を打ち出した。

 それからほぼ2年。16年11月に発表された同年1〜9月期の決算は、売上高6227億円と前年同期比で1.3%減となったものの、為替換算の影響を除いた実質ベースでは5.4%増。また、営業利益は前年同期比17.1%増の387億円、純利益は「ジャンポール・ゴルチエ」ブランドのフレグランスの知的財産権の譲渡や鎌倉工場跡地売却による特別利益もあり、同2.4倍の371億円となった。

 ただ、通期予想においては、売上高こそ過去最高の8480億円を見込むものの、営業利益は300億円にとどまる見込みだ(図(1))。営業利益を押し下げるのは、円高だけではない。18年度からの収益性の向上に向けて打った布石も大きな要因となっている。

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