2日、朴槿恵政府に批判的な文化・芸術界関係者の情報を掲載した「ブラックリスト」が作成されていた問題をめぐり、韓国の特別検察官チームが、「ブラックリストは選挙を有利に導く目的で作成されたもの」との結論を出したことが分かった。写真は韓国大統領府。

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2017年2月2日、韓国・中央日報によると、朴槿恵(パク・クネ)政府に批判的な文化・芸術界関係者の情報を掲載した「ブラックリスト」が作成されていた問題をめぐり、朴大統領の友人、崔順実(チェ・スンシル)被告による国政介入事件を捜査する韓国の特別検察官チーム(特検)が、「ブラックリストは選挙を有利に導く目的で作成されたもの」との結論を出したことが分かった。世論を支配し、政権寄りの世論を作って広めることが目標だったということだ。

これまでに公開された特検の捜査結果によると、ブラックリスト作成の始まりは13年9月30日の大統領府首席秘書官会議で、朴大統領が「左寄りの文化・芸術界に問題が多い。特にロッテやCJグループなど投資家が協力をしないことが問題だ」という趣旨の発言をしたことだった。14年1月4日には金淇春(キム・ギチュン)元大統領秘書室長が「“戦闘モード”に入り、不退転の覚悟で左派勢力と戦わなければならない」と述べた。その後、金元室長の主導で約3000の文化団体と約8000人の左派勢力のデータベース(DB)が作られた。

しかし、特検は「文化・芸術界が世論に多大な影響を与えている」という点に注目し、朴政権が文化・芸術界を掌握しようとする目的は別にあったとみている。特検は朴政権に批判的な団体や人物への支援を排除する目的で人事権や監察などの公権力を行使した背景には「政治的な目的」があったと判断している。

今回の問題は12年に明らかになったいわゆる「国家情報院によるコメント欄操作」事件と類似している。ブラックリストの作成にも国家情報院が介入している。国家情報院は13年下半期に「韓国文化芸術委員会の政府批判人物に対する資金支援の問題点指摘」という報告書を作成したこともある。国家情報院によるコメント欄操作事件が不特定多数を対象とした“オンライン世論戦”だったとすると、今回の文化・芸術界ブラックリストは“オフライン”で特定の団体や個人を対象に資金をなくさせる手段であったと特検はみている。

この報道に、韓国のネットユーザーは「そんなことをするために国家機関まで動員するなんて。どれだけ国民をばかにしているんだ?」「ここは北朝鮮?」「やっぱり不正選挙だった」「犯した罪が多過ぎるから大統領府は家宅捜索を拒否しているのだろう」「いまだに日本植民地時代を生きている気分」などのコメントを寄せている。朴政権を批判する声が多いが、中には「特検が公正な捜査をしているのかを捜査してほしい」「特検は映画の脚本を書いているの?」「ブラックリストは特検が朴大統領を弾劾するための世論操作。国民は分かっている」との意見もみられた。(翻訳・編集/堂本)