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ゼンショーホールディングス、はま寿司、ソフトバンク、ソフトバンクロボティクスは、「はま寿司」でPepperを店頭の受付や案内業務に活用する実証実験を行っている。対象となるのは、ウィラ大井店(東京都、2016年10月19日より)、真岡店(栃木県、2016年12月14日より)、浦和店(埼玉県、2017年1月12日より)の3店舗。

はま寿司は、シャリの握りや海苔巻きなどをロボットで行い、注文にタッチパネルを導入するなど、積極的に機械化をはかっている企業だ。新たに導入しているPepperは、店頭での受付や案内業務を担うことになる。

現在は3店舗による実証実験だが、将来的には全国47都道府県、457店舗すべてに導入する予定だ。Pepperを導入することにより、混雑時の受付業務が改善され、従業員の負担が減り、客の回転数も上がると見られている。もちろん、Pepperが店頭にいることによるワクワク感や楽しみなど、集客効果も期待されている。

これまでにもPepperが実店舗に導入される事例はあったが、ほとんどがキャッチーなアイコンとしての存在。来店の挨拶や、客とPepperの交流が目的となっていた。はま寿司に導入したPepperは、空席の把握やタイムリーな席案内が可能になっており、店の業務をしっかりとこなす。これはPepperの店舗利用でも初の試みとなる。

従来は、予約端末に予約を入れ、順番が来たら呼び出すシステムを採用している。しかし、予約端末は基本的に予約番号の発券を管理しているだけで、空席ができたら呼び出す仕事は、会計などの業務と並行してスタッフが行っていた。したがって、混雑時に会計業務にかかりっきりになったときなどは、空き席の管理まで手が回らない。席が空いていても、待っている客を案内できないという自体が発生していた。その点、Pepperを導入すると、空席状況の確認と案内を担当できるので、回転率を上げることができるのだ。

また、「Pepperの導入により従業員数を減らせるとまでは考えていない」という。目的はあくまで、業務が改善され従業員の負担を減らすことと、待ち時間の短縮だ。導入にかかるランニングコストは、Pepper効果で回転率が上がることによる売上向上でまかなう予定。実数値は語られなかったものの、3店舗の実証実験では成果が出ていると言う。

Pepperの操作手順は至って簡単で、従来の予約端末を操作するのとほぼ変わらない。タッチパネルで、来店人数、テーブル席かカウンター席を選ぶだけ。席が空いていればすぐに席番号が印刷され、満席の場合は呼び出し番号が発券される。呼び出し番号には本人確認として、3つの寿司ネタが印刷されており、Pepperに入力して確認をとると席番号が発券される。

はま寿司にいるPepperは、Pepper本来の機能が使えなくなっており、受付と呼び出しの機能に特化している。たとえ子どもから「ペッパーくん、こんにちは」と挨拶されても、Pepperは完全に無視して、接客に勤しんでしまう。将来的には、余裕があるときには会話ができるようになったり、Pepperならではの機能を追加していきたいとのこと。今後の進化に期待したい。

(岡安学)