もはや人間の手を離れた障害?

飛行機の機体には、なんの問題も見当たりません。天候もさして悪くはありません。それなのに飛行機会社のシステム障害で、すべての飛行機の搭乗手続きや離陸が進まず、欠航や遅延に巻き込まれて空港は大混乱というニュースが、世界で相次いでいます。

Bloombergによると先週末、米国内ではデルタ航空の国内線が突如として完全にマヒしてしまいました。その原因は、コンピューターのシステム障害と説明され、復旧までに21時間以上を要したとされています。でも、その1週間前にはユナイテッド航空が、やはりIT関連のトラブルを理由に、すべての国内線の運航を停止せざるを得なくなり、これまた大混乱を引き起こしました。

ちなみに、さすがに2週間続けてというのは異常ですけど、ここ半年間に似たようなシステム障害で飛行機の欠航や遅延が生じた事例は、枚挙にいとまがありません。例えば、昨年9月にブリティッシュ・エアウェイズは、コンピューターのトラブルゆえに、欧米で多大の遅延を引き起こしました。その前月には、デルタ航空がやはりシステム障害で2,000便もの欠航を余儀なくされています。さらに、その前月にはサウスウエスト航空が1,000便以上を突如として欠航させました…。

こうしたシステム障害で問題視されているのは、多くの飛行機会社が、結局のところ何が本当の原因だったのかを一切明かそうとしないことです。ハッキングを受けたわけではないという説明だけは、すぐに出されることが多いようですね。でもその後は、復旧に努めていますの一点張りで、あまり実態が公表されることはないというのが現状です。

過去45年の間、このような問題に直面したことは1度もなかった。事前に(トラブルを)想定した訓練を実施できない類の問題だ。

先のサウスウエスト航空のシステム障害に際して、同社CEOのGary Kelly氏は、このように伝えました。このときのトラブルの原因については、とあるルーターに数百ものソフトウェアアプリケーションが一気に接続し、未曾有のトラフィック量が発生してシステム障害にいたったと、珍しく詳細な説明がありましたよ。

いずれにせよ、ここまでコンピューターに頼りっきりの運航体制となってしまったことで、ちょっとしたシステムの障害が、飛行機の管理網を完全にマヒさせてしまう事態さえ容易に生じるようになりました。どんな原因でシステム障害が発生したのかの詳細を会社間で共有したり、システム障害になってもスムーズに運航できるような訓練体制を整えるなど、いろいろ意見は出ているみたいですが、残念ながら現時点で解決策はないのかもしれませんね。

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image: fizkes / Shutterstock.com
source: Bloomberg

Hudson Hongo - Gizmodo US[原文]
(湯木進悟)