アプリで稼ぐための3つの収益モデルを考える――シリーズ【文系リーマンでもできる!iPhoneアプリ開発で週末副業・マネタイズ編】

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 初心者でも始められるiPhoneアプリの作り方を紹介してきていますが、今回はマネタイズ編です。

 この連載のゴールも「週末副業」とあるようにアプリを企画し作るだけでなく、収入を得るというのが目的です。まずは、世の中にあるアプリがどうやって儲けているのか知る必要があるでしょう。

 どこでマネタイズするのか、そしていくらなのかなどぜひイメージしながら読み進めてみてください。

◆iPhoneアプリの市場規模

 日本のiOSアプリケーションの売上げは約5000億円に達し、今後も伸びることが予想されています。そんな成長著しい新しい分野だけに毎年、大きく売り上げを伸ばすアプリが続々と出てきています。

 特に日本はゲームアプリケーションの分野が強く、Sonyや任天堂などの家庭用ハード向けにゲーム開発を行っていた企業が人気のコンテンツをモバイルアプリケーションとしてリリースしています。

 2016年に話題になったのはポケモンGOで、その知名度を生かしてリリースと同時に大きくダウンロード数を伸ばしました。報道によると2016年だけで1000億円近くの収益を得たとされています。このように、今ではひとつのアプリケーションのリリースが大きな影響を持つことがわかります。

◆収益を上げる3つの方法

 そもそも企業はアプリケーションをリリースし、その後どのように収益を上げているのでしょうか?その3つの収益化の方法を紹介します。

・有料アプリ
 名前のとおり、ダウンロード自体が有料なアプリケーションです。継続的に収益は上がりにくく、ダウンロードのハードルが高まることが難点ですが、大きな収益を上げることも可能です。その例が、iPhone7の発表と同時にリリースされたマリオランなどのアプリです。

・無料アプリ(課金モデル)
 このモデルはソーシャルゲームなどの継続して利用されるアプリケーションに多く採用されています。継続的に収益があがり、ダウンロードも気軽にできてユーザーベースも増えやすいので課金体系の主流となってきています。ソーシャルゲームで有名なパズドラやモンストなどもこのモデルです。

・無料アプリ(広告モデル)
 このモデルは日常的に使ってもらえる便利系ツールなどに多く見られます。例えば、Livedoor Blogが提供するまとめブログリーダーなどがこのモデルです。

 それでは次に、各収益モデルについて、より細かく見ていきましょう。

◆各収益モデルのキモ

★ブランド力か発想がモノを言う「有料アプリ」

 前述したようにダウンロードしてもらうハードルが高いので、それを打開する何かを作り出すことが収益化へのカギです。先ほど例に挙げたマリオランは購入価格が1200円と、iOSアプリの中では群を抜いて高値の設定になっております。では、なぜそこまでのヒットになれたかというと、やはりブランド力が大きなテコとなったことが大きいです。

 確かにiOSのアプリとしては高めですが、マリオの新作が1200円で遊べるとなると安いですよね?

 しかも、課金なしのフルコンテンツで継続的に何度でも遊べるとなると価値は非常に高いです。これほどのブランド力がないコンテンツは、同等の値段設定は難しいかもしれませんが、フルコンテンツを継続課金なしで遊べることを逆手にとって内容のみで勝負できるので、本来のゲーム会社のように発想とクオリティがあればヒットコンテンツは生まれやすい収益形態といえます。

★わかりやすさで参入ハードルを下げるのが重要な課金型無料アプリ

 ミクシィが運営するゲームとして有名なモンスト(モンスターストライク)ですが、その収益性の高さで同社旧来のSNS事業の落ち込みを支えたことはよく知られています。

 では、なぜこのような大きな収益を上げることが出来たのでしょうか? 無料課金モデルの肝は、なんといっても裾野の広さです。様々なソーシャルゲームの成功から、上位数%はヘビーユーザーとなることがわかっており、そのヘビーユーザーが大きな収益を運んできてくれることが過去の実例として出来上がっています。

 つまり、ソーシャルゲームのような無料課金モデルはダウンロード数を増やせば増やすほど、上位数%のヘビーユーザーが多く排出される仕組みになっています。そのためには、出来るだけコンセプトをわかりやすく、プレーのハードルを下げて簡単なかつ興味深いコンテンツを作成することが高い収益を生むことにつながります。

★快適性と機能性が重要な広告型無料アプリ

 アプリケーションの性質で分類すると、どっぷりはまり込んで長時間使うものと、ちょこっと起動してこまめに使うものの2種類あることがわかります。

 前者は触れている時間が長いため、より良いアプリケーションを求めて、その結果激しい入れ替えが発生します。現にその例にあたるソーシャルゲームなどはリリースとサービス終了のニュースが毎月いくつも耳にするぐらい代謝が早いです。

 反面、先ほど挙げたまとめブログリーダーなどは隙間時間を埋めるために1回数分の利用になります。

 ある程度の快適性と機能性が確保されていれば、特に入れ替えは起こらず、ユーザーのスマートフォンの中に残り続けて、継続的にアクセスが望めます。収入源が広告のため、安定的にアクセスが望めるものが無料広告モデルに最適なアプリケーション像だと言えます。

◆まとめ

 アプリケーションは成長産業だけに競争も代謝も激しいですが、チャンスも多く転がっています。ユーザーファーストなのは当然ですが、それに合った収益モデルを考えることも開発以上に重要で、成功の最大要因なのかもしれません。

<文/TechAcademyマガジン編集部>