優秀な“経理社員”ほど、替えがきかない! 安易なリストラをすると?

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「経理社員をリストラして外注すれば、コストカットできる」。経営者の皆さま、こう考えたことはありませんか?

しかし経理こそ、クリエイティブな素養が必要であり、もっとお金をかけるべき部署なのです。

経理のプロフェッショナルであり、最新刊『スピード経理で会社が儲かる』の著者、前田氏がその詳細を語ります。

「経理」にどんなイメージを持っていますか?

「フリーランスの経理」という肩書で仕事をしていると、「常駐でお願いしたい」とよく言われます。私は、「5日分の仕事を2日か3日でやれるようにしますから、それではダメですか」と言っても、やはりダメなのです。そのため、やりたかった仕事もいくつかお断りしてきました。

 今の経理は、現金で決済すべきものはずいぶん減りました。振込もインターネットバンキングでできますから、「毎日、朝から晩まで席に張りついていないとできない作業」はほとんどありません。不在時に何かあったらメールか電話で連絡すればいいのです。

 しかし、経理のイメージとして、「毎日いないと不安」「フルタイムでいてくれないと意味がない」と感じる人はまだまだ多いのです。

 また経理に対して、「机上の空論しか言わない」「経費を節減する提案はできるが、利益を伸ばす提案はできない」という考えの人も多くいます。

 しかし経理こそ、未来を予測しなければならない部署なので、クリエイティブな素養が必要であり、もっとお金をかけるべきなのです。まだまだ経理の業界は「数字の集計をしていれば、それで仕事が終わり」という古く固定的なイメージが払しょくできていないのが現状です。

経理社員は替えがきかない?

 人を切るということは、木を伐採するのと一緒です。一度切られたものは、再び育つのにまた何年かかるかわかりません。

 事務職に関しても、安易にカットすることは会社経営にとっては危険な行為です。士業の方の中には「事務社員をカットして、うちに外注してください」と言う人もいました。しかし今や反対に、士業の方が一般企業の事務社員として鞍替えしているのです。

 結局、経理は事務作業だけをしているわけではなく、現場への指導や相談、経営陣のフォローも業務として行っているので、優秀な事務職ほど、単純に替えがきくという話ではないのです。

 経費節減という誘惑に乗ってしまい、「事務社員をリストラし、外注することで社内が余計に混乱し、結局新しい事務員を高く雇うことになった」という話も聞きます。

 もし、経理部が傍目から見て物足りないなら、ただ計算するだけの部署ではなく、経営分析や進行管理ができる部署として育て直しましょう。