『東京タラレバ娘』公式サイトより

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…前編「アラサー女性の傷口に塩を塗り込む〜」より続く

【元ネタ比較】『東京タラレバ娘』/中編
“33歳”という絶妙な年齢設定がポイントなのに

東村アキコ原作の人気女性コミック「東京タラレバ娘」がドラマシリーズ化されて日本テレビ系で放送中だ。彼氏ナシ・結婚予定ナシのアラサー女3人組を描いた辛辣なコメディで、未婚のアラサー女性たちにはシビアな内容。ただ、作者は何も結婚を勧めているわけじゃない。でも、結婚したいというのであれば、その理想の高さや姿勢はどういう了見だ!?というわけだ。いい歳をして! と。

こと日本では、なんだかんだ言って結婚において女性の適齢期って重要だ。原作でもドラマ版でも「日本の男はみなロリコン」というセリフが出てくるが、言い得て妙だと思う。悲しいかな、日本では若い女の子がちやほやされる実情がある。

原作漫画の倫子たちヒロインは2013年に33歳で、来たる2020年の東京オリンピックのときには40歳、その時までには結婚していたいと切実に願っている。

そのわりに、「いい男がい“たら”」「自分磨きをしてい“れば”」と女子会を開いては傷をなめあってるものだから、作者は「“タラレバ”言ってんじゃねぇ! もう“女子”じゃねぇ!」とキツいお灸を据えているわけだ。この33歳という年齢設定は絶妙で、いいところをついていると思う。

まだ結婚に夢を抱いている、結婚すれば自分の人生が大きく変わるんじゃないかと思っている30代前半。その年齢をとっくに過ぎた筆者から見ればまだまだ若いもんだが、当事者にとってはもう後がない崖っぷちのように感じる年でもある。

一方、ドラマ版はというと、2017年の現在ヒロインたちは30歳。東京オリンピックのある2020年の33歳までには結婚して子どもも産みたいというのが彼女たちの希望だ。ん、ん、ん〜〜〜!? なんか切羽詰まった緊張感がユルくないか〜? 少子化対策でも兼ねているのか?

しかも、キャストは主人公の倫子役が吉高由里子、友達のネイリスト・香役が榮倉奈々、居酒屋の看板娘・小雪役が大島優子だ。20代前半のときから貫禄が漂っていた大島優子はいい味出してるものの、3人とも崖っぷち感が薄い! まだ現役感が残ってるじゃないか! 吉高由里子にいたってはプライベートで華やいだ噂が多いから悲壮感ゼロ。

それに女優たちの実年齢はみな同年代で28歳。実年齢より若い役を演じることは往々にしてあるんだから、30代の女優が演じればいいのに。そして、彼女たちと敵対する重要な役どころである人気若手モデルのKEY役は坂口健太郎だ。彼がやると聞いたときは「MEN’S NON-NO」の現役モデルでもあるし、ハマり役だと思ったのだが・・・。(文:入江奈々/映画ライター)

後編「結婚をこじらせた女性が〜」に続く

『東京タラレバ娘』は放送中。