山手線や京浜東北線など30駅でホームドアの設置時期が前倒しされます。また、色彩心理を採り入れたホームへの「CPライン」の整備も進められます。

新小岩、千駄ケ谷、信濃町も設置前倒し

 JR東日本は2017年2月1日(水)、山手線や京浜東北線など計30駅におけるホームドアの設置時期を、これまでの「2020年度末まで」から「2019年度末まで」などへ前倒しすると発表しました。

 施工計画の見直しや工事着手時期の繰り上げなどを行い、各路線でホームドアの整備が前倒しされます。詳細は次のとおりです。

山手線や京浜東北線・根岸線など各路線のホームドア設置計画(画像出典:JR東日本)。

●山手線
・2019年度末まで(繰り上げ)
 新橋、浜松町、品川新駅(仮称)
・2020年6月まで(繰り上げ)
 東京
・2021年度以降(変更なし)
 渋谷、新宿

●京浜東北線
・2019年度末まで(繰り上げ)
 さいたま新都心、北浦和〜赤羽、王子、西日暮里、日暮里、上野〜神田、有楽町、新橋、品川新駅(仮称)、品川〜蒲田、鶴見、東神奈川〜桜木町
・2020年6月まで(繰り上げ)
 東京
・2021年度以降(変更なし)
 大宮、与野、東十条、上中里、田端、鶯谷、浜松町、田町、川崎、新子安

●総武快速線
・2018年度内(繰り上げ)
 新小岩

●中央・総武線各駅停車
・2020年6月まで(繰り上げ)
 千駄ケ谷、信濃町

 JR東日本は2010(平成22)年から山手線の駅にホームドアの設置を進めており、これまでに29駅中24駅で完了。残り5駅と、田町〜品川間に設置される品川新駅(仮称)についても引き続き整備が進められます。

色彩心理を活用したホーム安全向上策も推進

 また、「CPライン」の導入も進められます。「CP」は「Color Psychology(色彩心理)」の略。ホームの端にラインを引き、その色彩で利用者へ視覚的、心理的に危険性を訴えるものです。ホーム内側への歩行を促し、転落や列車との接触を防ぐことを目指すといいます。

 これまでに渋谷、蒲田、横浜、長津田、町田、武蔵浦和、大宮、吉祥寺、国分寺、佐貫の10駅に導入されていますが、今年3月末までに蕨、池袋、四ツ谷、武蔵小杉、鎌倉駅でも整備される予定です。

 さらに、ホームドアが設置されておらず、また、利用者の多いなどの34駅には、視覚障害者への声掛けや案内誘導を充実させるため、今年2月中をめどにガードマンが増配置されます。

【画像】ホームに線を引き安全性の向上を図っている蒲田駅

蒲田駅に導入されている「CPライン」。ホーム端にラインを引き、「色彩心理」で安全性向上を目指す(画像出典:JR東日本)。