優勝した宮崎さん(中央)と2位の北本さん(左)、3位の池田さん

写真拡大

 主に工業系の高校生たちが、日頃磨いてきた技を披露する高校生ものづくりコンテスト全国大会。7部門のうち、BCN ITジュニア賞のノミネート対象となる「電子回路組立」は、回路制作とプログラミングという、IoT時代に欠かせない組込み技術を競う。日本の将来を背負って立つ技術者の卵たちが、今年は北海道に集合した。
取材・文・写真/ITジュニア育成交流協会 市川正夫

●組込み系プログラミングの技を競う



 11月12・13日の2日間にわたって、工業高校の生徒たちがものづくりの技術を競う第16回高校生ものづくりコンテスト全国大会(2016北海道)が開催された。

 全国工業高等学校長協会が主催する高校生ものづくりコンテスト全国大会(高校ものコン)は、ものづくりの学習効果の発表の場として、全国の高校生が一堂に会して技術・技能を競う大会だ。

 今年は「旋盤作業」「自動車整備」「電気工事」「電子回路組立」「化学分析」「木材加工」「測量」の7部門で、全国のブロック予選を勝ち上がってきた選手たちが日頃鍛え抜いた技を競った。

 このうち「電子回路組立」は、競技時間内に設計仕様にもとづいた回路を設計・製作し、さらにコンピュータでその回路を制御するプログラムを作成して、目的の動作を行うシステムを完成させるという組込み系プログラミングの技を競う。今年は10選手が参加し、札幌市の北海道札幌国際情報高等学校を会場に行われた。

●難問に苦戦も終了後に交流



 2時間30分にわたる競技終了直後、目的の動作ができるかどうかを確認する予備審査では、今年の問題の難度の高さからか、選手たちは意外に苦戦。最も課題をクリアした選手でも、全部で12ある課題のうち4課題が最高だった。

 その後、設計力や組立て技術、プログラミング、服装・態度などをみる本審査の結果、大分県立鶴崎工業高等学校の宮崎恭寛さんが優勝した。宮崎さんは昨年も地元開催枠でこの大会に出場し、同じ高校の先輩、西田悠真さんに次いで準優勝。鶴崎工業高校は、「高校生ものコン」3連覇という偉業を成し遂げた。

 2位には、7月に行われた第11回若年者ものづくり競技大会の「電子回路組み立て部門」で優勝した愛媛県立松山工業高等学校の北本悠真さんが、3位には地元・北海道札幌国際情報高等学校の池田凌我さんが入った。優勝した宮崎さんと2位の北本さんは、組込み系プログラミングの全国大会で顔を合わせるうちに親しくなったそうで、終了後はお互いの健闘を称え合っていた。優勝した宮崎さん、若年者ものづくり優勝の北本さんは、BCNが1月20日に開催するBCN ITジュニア賞2017の受賞者としてステージに立つ。

 高校生ものづくりコンテスト全国大会や若年者ものづくり競技大会に出場した選手の多くは、組込み系プログラミングのエキスパートとして社会に巣立っていく。そして、青年技能者の技能レベルの日本一を競う技能五輪全国大会の選手として、あるいは世界大会の日本代表として技能に磨きをかけていくことになる。