Windows95のヒットと並行して、90年代中盤から一般にも普及し始めたコンパクトデジカメ。しかし、スマホのカメラ性能の飛躍的なアップにより、その存在感は薄くなることに……。また、ICレコーダーも、スマホの録音アプリに取って代わられようとしている

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ファックスをビジネスで使っている先進国は今や日本だけだというが、テクノロジーの進化で次に消えてしまいそうな定番商品とは?

『週刊プレイボーイ』本誌で「石川英治のホワイトハッカーなんでも相談室」を連載中のホワイトハッカー・石川英治が予測する!

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昨年はドコモのiモードが出荷終了したり、国内で唯一VHSデッキを製造販売していた船井電機が同製品の製造を終了するなど、20世紀のド定番商品がいくつも消えていった。

―では2017年は、どんな製品やサービスがオワコン認定されてしまうんでしょうか?

石川 スマホで機能を代用できてしまう製品やサービスが危ないですね。特に紙の地図は全然売れなくなっています。アプリだと紙よりも情報更新が速く、必要な部分が好きな倍率で見られて、さらには経路案内までできるなど、スマホで見る地図のメリットが圧倒的に大きいからなんです。それで言うと、カーナビ専用機やICレコーダーなんかも、そろそろかなと思いますね。

―スマホで代替できる機能といえば、デジカメなんかはどうなんでしょうか?

石川 一番危ないのはコンパクトデジカメです。一眼のデジカメは豊富なレンズシステムがあり、『週プレ』のグラビアや報道などのプロユース機材としての需要があります。しかし、コンデジは新製品でも性能のアップが少なく、スマホカメラのようにアプリ対応もしていません。なので、子供の運動会などを光学の高倍率ズームで撮影できるスマホが登場したら、いよいよコンデジは終了でしょう。

―では、スマホ関連以外だと、どのような商品が危ないですか?

石川 ここ数年、ずっと本命視されているのがファクスです。もはやファクスをビジネスで使っている先進国は日本だけといわれていますからね。現在、国内でも家庭用の専用機はほとんど需要がなく、“ファクスも送れる”複合機のプリンターが売り上げのメインになっています。ファクスが最後まで使われるのは、いまだに地図や間取り図などを紙でやりとりすることの多い不動産屋さんぐらいでしょうか。

―デスクトップパソコンもずっと危ないといわれてますよね?

石川 総務省が15年に発表した14年のパソコン普及率のデータを見ると、デスクトップが約34%で、ノートが55.2%です。現在ではスマホやタブレット端末にデスクトップが大幅に侵食されていると思われるので、危ないですよね。

それを証明するかのように、AppleはデスクトップのMac Proを13年以降、アップデートしていません。Appleも昨年は売り上げが落ち込みはじめたので、今後も稼ぎ頭のiPhoneに最大限の資源を投入していくと思います。やはりデスクトップパソコンには厳しい未来しかありませんね。

一方で、家電製品の各種リモコンやHDDレコーダーあたりはWi−Fiとうまく連動されていて、今後もより進化していくんじゃないかと思っています。しかし、それらの代替となる安価で画期的な製品が登場すれば、それらの寿命もあっという間の出来事かもしれませんね。

●石川英治(いしかわ・ひではる)

1969年生まれ。現役の“ホワイトハッカー”で、ネットワーク犯罪評論家。不正アクセス禁止法の施行(2000年2月13日)以前は、バリバリのハッカーとしてやんちゃなことも