ゲイのウエイターに侮蔑のメッセージを女性客が残す(出典:http://www.wdrb.com)

写真拡大

「『ゲイだから差別をされても当たり前』という社会になってほしくはない」そう訴えるのはつい先日、自身が辛い差別行為を受けたカイル・グリフィスさんだ。1月17日、カイルさんはいつものようにウエイターの仕事に従事していたが、2人の女性客に残酷な差別発言が書かれたレシートを残されたという。米メディア『WDRB.com』が伝えている。

17日、米ケンタッキー州ルイビルのウエスト・ポートにある「Buffalo Wild Wings(バッファロー・ワイルドウイングス)」というレストランで、カイルさんは若い女性2人の接客をした。

会計時になり、カイルさんは残り物を箱に詰め請求金額20.13ドル(約2,300円)が書かれたレシートとともに女性客のテーブル席へ持って行った。ところが最後まで丁寧な接客をしたカイルさんに、その女性2人はチップを渡すどころか心無いメモ書きをレシートに残したのだ。

「悪いけど、ゲイにはチップは払わない。神の救いが必要なんじゃないの。」

乱雑な字で書かれたそのメッセージを見た時、カイルさんは激しいショックを受けたという。「僕は家賃や水道光熱費、食費など生活費全般をチップに頼っているんです」とカイルさんが言うように、アメリカでは客からの日々のチップが生活費になっているという人は決して少なくない。カイルさんはこのメッセージを書いた女性客の名前は伏せ、この出来事を写真に撮ったレシートと共にFacebookに投稿した。

翌日、思ってもいなかった反響が寄せられていることに気付いたカイルさんは、たくさんの人がシェアしてくれたことに喜びを感じながら『WDRB.com』のインタビューでこのように話した。

「僕はこの出来事が嘘ではなく、毎日どこかで誰かに起こっている真実なのだということをみなさんに伝えたいのです。このような理由のない差別行為は止めなければいけません。」

24日の夜にはレストラン側が「この出来事を実に遺憾に思う。今後は一層、お客様と従業員へのリスペクトの念を持ち、より良いサービスが提供できるよう心掛ける所存だ」という声明文を発表し、カイルさんにも全面的にサポートする姿勢を見せている。

また、カイルさんが投稿したFacebookにも様々な励ましのコメントが寄せられたそうだが、なんとそこにはレシートにメッセージを残した本人と思われる女性客からもコメントがあったという。「ジョークだった。ジョークにするべきことじゃなかったし申し訳なく思っている」といった内容が書かれてあったそうだ。これに対してカイルさんは「他人のセクシャルな嗜好をジョークにするべきではない」と述べたものの、その後は攻撃的なコメントが相次いだために現在は非公開になっている。

アメリカでは時に、驚くほどの金額をチップとして与えてくれる親切な客もいる。その一方でチップは「黒人には渡さない」と言われたウエイトレスや「市民にしか渡さない」と言われたウエイトレスも存在するように、肌の色や国籍で判断する客はあとを絶たない。今回カイルさんが訴えるように、こうした差別がなくなる日が果たして来るのだろうか。

出典:http://www.wdrb.com
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)