By Kevin Walsh

アメリカのトランプ大統領が、イスラム教徒が多数派を占めるイラク・シリア・イラン・スーダン・リビア・ソマリア・イエメンの7カ国からの入国を禁じ、さらにはシリア難民の受け入れをも停止する大統領令に署名したことで、アメリカへの渡航者に大きな影響が出ています。オーストラリアではイランとの二重国籍を持つ高校生が、アメリカへの修学旅行に必要な渡航ビザの発給を拒否されるという事態が発生しました。

Donald Trump immigration ban: Melbourne High student in US visa knockback

http://www.smh.com.au/federal-politics/political-news/donald-trump-immigration-ban-melbourne-high-student-in-us-visa-knockback-20170130-gu1rhy.html

アメリカへの渡航ビザの申請が却下されたのはメルボルンの高校に通う15歳のポウヤ・ガディリアン君。ガディリアン君は、スペース・キャンプという学校の行事でアメリカのオーランドやワシントン、アラバマを回り、宇宙関連施設を見て回る旅行に参加する予定でした。



By Tandy Penn

ガディリアン君はアメリカへの渡航ビザを申請し、2017年1月30日にビザ発給の面接を受けたのですが、面接時に「ビザの申請が却下された」と伝えられたとのこと。面接官はガディリアン君がオーストラリアとイランの二重国籍であること、無効ながらもイランのパスポート所持していることを理由にビザの申請が却下されたと伝えたそうです。

アメリカへの渡航ビザ申請が却下されたことをテレビのインタビューで答えるガディリアン君。



ガディリアン君によれば、突然規則が変更されたことで面接官も対応に困っていて、謝罪的な態度で対応してくれたとのこと。ガディリアン君は「僕はオーストラリアで生まれ、オーストラリアで育ってきました。オーストラリアのパスポートを所持している全ての人は同等に扱われるべきです」と話しています。

また、イランとオーストラリアの二重国籍を持ち、アメリカ人男性と結婚して近いうちにアメリカで出産予定の女性は、母親が出産に立ち会えない可能性があると懸念しています。サラ・ハフさんの母親は、オーストラリアに住んでおり、ハフさんの出産に立ち会うべくアメリカへの渡航ビザを取得し航空券も購入済み。しかしながら、アメリカへの入国を空港で拒否された人が多くいるというニュースを聞いて不安になっているとのこと。ハフさんは、このままでは家族が分断されてしまうかもしれないと、大きな心配を抱えています。

Pregnant Iranian-Australian in US fears Trump's immigration ban will separate family | SBS News

http://www.sbs.com.au/news/article/2017/01/30/pregnant-iranian-australian-us-fears-trumps-immigration-ban-will-separate-family

トランプ大統領の渡航および移民に対する厳しい政策は、外国籍のバックグラウンドを持つ日本人にも影響を及ぼすことが懸念されています。例えば、テキサス・レンジャーズに所属するダルビッシュ有選手の父親がイラン出身であるため、「息子の試合を見にくることができないかもしれない」という報道もありました。