トランプ政権に期待の「ロボット業界」 人間の仕事は減少する?

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ドナルド・トランプは米国に雇用を取り戻し、工場労働者たちの暮らしを安定させようとしている。しかし、その一方で利益を目論んでいるのがロボット技術や工場のオートメーション化を手がける企業らだ。

アバディーン・アセット・マネジメント社でエコノミストを務めるポール・ディッグルは次のように述べる。「トランプが企業らに米国内での製造を本気で呼びかけたならば、ロボット技術やオートメーションを手がける企業にビジネスチャンスが生まれます」

ディッグルは最近の調査資料で「トランプの政策で、必ずしも米国人の雇用が増える訳ではない。企業は運営方法を見直し、雇用の増加によるコスト増を避けるためオートメーション化を目指すだろう」と述べた。

トランプの政策は既に世界で進行中のトレンドを、さらに推し進めることになる。アマゾンは2012年にロボット企業のKivaを買収し、配送センター内の作業を自動化しようとしている。「人間の仕事はまだあるが、ロボット分野には多くの資金が投資されている」とディッグルは言う。

近年、労働コストの上昇で製造業分野の競争力低下に直面する中国もまた、ロボット技術に可能性を見出している。家電メーカーの美的集団(Midea)は昨年、ヨーロッパ有数のロボットメーカーKukaを50億ドル(約5,720億円)以上を投じて買収した。

「ロボットとオートメーション化は、米国の未来に大きな可能性を広げます。この分野のテクノロジーで米国は世界の主要なポジションに居続けることができます」

新たなロボット技術やオートメーションテクノロジーの進化は、工場で人間が行っている作業を自動化し、新たな雇用を生むことにつながるのだろうか。「その答えは誰にも予測不可能です」とディッグルは言う。

しかし、新たな雇用の創出について彼は懐疑的だ。「米国が今後もテクノロジーの発展から利益を得ようとするならば、現状の労働者を配置転換し、ハイテク分野への投資も効率化する必要があります。トランプの政策は企業に対応を強制するものですが、彼の考えるように物事は進まないはずです」とディッグルは述べた。