MERYなき今も、キュレーションアプリに夢中──20代女性が語る「トレンド収集」のイマ

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「雑誌よりアプリのほうが便利、好きなモデルが載っていれば雑誌も見ますけど」──そう話すのは、東京に住む29歳の女性だ。彼女は話題やトレンドの収集、暇つぶしに、LocariやTRILL(閉鎖前にはMERY)といったスマホ用の女性向けキュレーションアプリを使っている。女性誌はほとんど買っていない。

「記事が毎日更新されていて、いつも中身が違っていて新鮮なんです」──別の女性(27歳)は、キュレーションアプリの魅力についてこう語る。彼女は、スマートフォンで一番使っているアプリがキュレーションアプリだといい、電車の中などで暇さえあれば見ているとも話す。

「ランキングを見て、上位の記事を見たりするかな。あと検索はよく使います。例えば京都って検索すると、それに関連する記事が出てくるんです。あと、化粧品の試供品をもらうことがよくあって、どういう使い方をすればわからないときに検索したりします。だいたい話題のことが載っているので。ユニクロの着こなしとかも検索して調べたりできます。」(27歳女性)

「ファッションというよりは、恋愛コラムを見るかな」(21歳女性)。人によって使い方はさまざまだ。

また複数あるキュレーションアプリには「TRILLよりLocariのほうが記事内容が大人っぽい」(27歳女性)など、テイストに違いがある模様。閉鎖されたMERYについては「内容が若者向けだと感じた、占いをよく見ていた」(29歳女性)などの声もあった。

Locariのメイン画面。「ファッション」「恋愛・結婚」「美容」などのカテゴリがあり、それぞれに関連した記事が並んでいる

なおキュレーションメディアについては、昨年12月にDeNAの運営するMERYが、信頼性や著作権への懸念から全記事非公開となったことが記憶に新しい。これについて、TRILLを傘下に収めるヤフーの広報部は次のように話した。

「我々は(MERYとは違い)、一般の方が投稿できるサイトではない。10月上旬以降、(ライターを使っての)独自記事の公開はしていない。情報メディアとして責任をもってやっていきたい」(ヤフー広報部)

また新しい動きもある。"with"などの女性誌を手がける講談社は、「権利処理した女性誌コンテンツ」を活用したキュレーションメディアを年内に開設すると発表している。豊富なコンテンツ、そしてコンテンツ制作ノウハウを持つ出版社の参入で、女性向けキュレーションメディアを巡る状況に変化が起こるかもしれない。