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女優・蒼井優(31)と俳優・阿部サダヲ(46)が、映画『彼女がその名を知らない鳥たち』(今秋公開)でW主演を務め、『凶悪』(13年)・『日本で一番悪い奴ら』(16年)の白石和彌監督がメガホンを取ることが31日、発表された。

原作は、20万部を突破した作家・沼田まほかる氏の同名ミステリー小説。ノンフィクションの原作から骨太な社会派エンターテイメントを作り出してきた白石監督が2人と初タッグを組み、新境地に挑む。撮影は昨年10月8日からの約1カ月、原作の舞台である大阪を中心に関西で行われた。

蒼井が演じるのは、8年前に別れた男・黒崎を忘れられない十和子。阿部演じる15歳上の男・陣治と暮らしているが、下品で貧相で地位も金もない陣治を激しく嫌悪する。黒崎の面影がある水島と関係を持っていた中、ある日、「黒崎が行方不明」という知らせ。陣治から執拗につけ回されていたことに気づいた十和子は、水島にも危険が及ぶのではないかと怯えはじめる。人間の闇をえぐってきた白石監督が、最低な人間たちの"究極の愛"をあぶり出す。

「原作を読んで、雷に打たれたように十和子と陣治の物語に心を奪われました」という白石監督。「誰であれ到底たどり着くことができない究極の愛を僕自身がスクリーンでどうしても見たくなり映画化を決意しました」と経緯を説明し、「登場人物のほとんどがクズばかりですが、見る人をとんでもないところへ連れていってくれる映画であると仕上げ作業の大詰めを迎えて確信しています。楽しみにお待ちください」と呼びかける。

主演の2人に対する、「蒼井さんは予てから仕事をしたいと思っておりましたが、この最低な役をよくぞ引き受けてくれたと今でも信じられません。作中では今までに見たことのないさまざまな表情を見せてくれました。とんでもなく凄まじい女優です。阿部さんもイメージとは真逆な役でしたが、阿部さんの中の汚れた部分を全て出し切ってくれました。それでいて人間的な懐の深さや誠実さが、陣治という役を想像以上に大きく厚くしてくれました」というコメントからも、白石監督の手応えがうかがえる。

■蒼井優のコメント
「十和子という人は、自分に対する諦めができない人。かといって何か行動を起こすわけでもない、甘ったれた女性。共感は全くできない役だったけれど、ご覧になる方に自ら嫌われる勇気をどこまで持てるのか、試したいと思いました。そして白石監督であること、阿部さんとも(同じ作品に出演したことはあったけど)共演は初めてなのでご一緒してみたかったです。演じる上での不安もありましたが、白石監督と初めてお会いした時に、『最低なヒロインですね』と私が言ったら、『そうなんです、最低なんです。1ミリもいいところがない。それでも魅力的な女性なんです』とおっしゃってて。その言葉で、脚本通りにできればいいと思えました」

■阿部サダヲのコメント
「食べ方が汚いとか、たんが絡んだ咳をするとか、とにかく汚い男に見せるために、監督と色々相談しました。現場ではスタッフの方達とも楽しみながら、汚い男を追求しました。蒼井さんとの共演はほぼ初めてなのですが、今乗ってる女優さんと言ったらこの人!って必ず名前が挙がる方だし、最近は迫力も出てますよね。実際すっごい迫力ありました(笑)一緒にお芝居していて楽しかったです」

■沼田まほかるさん(原作者)コメント
「小説執筆時の苦しい心境がよみがえる気がして、脚本を読むまでに時間がかかりましたが、読み始めたら、たちまち引き込まれてしまいました。たいへんな力作で、ラストあたりで思わず落涙。原作をよくここまで読み込んでいただいたものと感謝でいっぱいです。役者さんも演技力のある方ばかりなので、これはきっと素晴らしい映画ができることと信じております」