連続テレビ小説「べっぴんさん」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)第17週「明日への旅」第96回 1月28日(土)放送より。 
脚本:渡辺千穂 演出:安達もじり


97話はこんな話


大急で「女の一生」の展示が行われた。
「生まれてくる赤ちゃんたちに、どう生きてもいい、どんなふうに生きてもそれが自分の選んだ道ならば応援するという母親たちからの思いもこめられています」
と挨拶するすみれ(芳根京子)。
娘のさくら(井頭愛海)とようやく対面し、彼女のやりたいことは何かと訪ねてみたが・・・。

オー!マイキーかと思った


大急に並べられたマネキンを観ていて、「オー!マイキー」(02年〜)を思い出した。
登場人物が全員マネキンのシュールなホームドラマに使用されたマネキンは吉忠マネキンのもので、ここは1950年京都で設立された会社であることからして、「べっぴんさん」の時代、関西でよく使用されていたんではなかろうかとひと妄想。

コウノトリの中身


展示のコウノトリの提げている袋に興味をもった少女たちの要望で、中身を開けてみると、赤ちゃんの人形が4人、入ってた。明美(谷村美月)の仕事だった。
「かわいい〜」と大喜びの少女たち。袋の中身なんて何か詰め物がしてあるだけと思うところ、中を知りたいと思う少女たちの感性も素晴らしいし、中を見られることがないかもしれないにもかかわらず、お人形をつくって入れておく明美の心配りには、ものづくりの真髄を見せられた思いだ。
テレビドラマや映画の現場でも、見えないところに気配りしているスタッフさんたちはたくさんいて、開ける予定のない引き出しの中にものを入れている人もいたりする。たとえ見えなくても心は伝わってくるもの。少女たちは明美の心に共鳴したのだろう。

一生親やからね


4人のお人形はキアリスの4人。
「おぎゃあと生まれたこの子たちはいま中年にさしかかっていて、どう生きるかわからないけれどきっとお母さんが応援してくれとるよ」という想いを込めて人形をつくった明美。
「おばあちゃんになっておしまい」とか「中年にさしかかって」とか常に淡々と表現する明美なのでした。

すみれは背中を押され、「16歳になったさくらとどう向き合って生きていくか考え直しやと思ってる」「一生親やからね」とさくらに会いに行く。
だが、久しぶりに合う母子の間にはなんだか気まずい空気が漂う。
さくらはしたいことがあるわけではなく、ただ、家を出たいと言うばかり。
「仕事は大事よ せやけど、さくらはもっともっと大事 天秤にかけるまでもないわ お母さんが仕事をしていることが、あなたの人生においてマイナスならやめてもいい」とまで言うすみれだが、なしのつぶてで、「(何も目標がなく)それでこんなことしてるならそれはただのワガママよ」と厳しく言ってしまい、交渉決裂。
「とにかくお母さんと離れたところで暮らしたい もう家には帰れない」とさくらは部屋を出ていく。
なんとも言えないどよ〜〜んとした感じで「(来週に)つづく」。うわ〜〜〜。

公式サイトによると、この場面で、いきなり泣いてしまった芳根京子に即座にカットがかかり、もう少し耐えるよう言われたとか。感情が涙になって止まらない激情タイプも俳優として魅力的だが、テレビドラマ的には抑制したほうが伝わりやすいということか。

あなたはどこを何を目指していますか


栄輔(松下優也)大島社長(伊武雅刀)の含蓄ある言葉。
「引くときにひけるのも経営者の才能ですからね」
「(日本一の洋服やになるためには)それにはしっかり根をはることですな」
社長は、成功しているがどこか虚無的な栄輔の心を見抜いているのだろう。で、予告では、栄輔の気になる言葉が・・・。
どよ〜んと終わった回だけれど、予告で劇的なことが起こりそうとわくわくさせられた。
「木俣冬)