Q:腰の周りが重く、違和感や張った感じや痛みもあります。足に痺れや痛みもあるし、すぐに歩けないこともあります。腰部脊柱管狭窄症ではないかと思うのですが、アドバイスをお願いします。
(55歳・運送会社役員)

 A:確かに腰部脊柱管狭窄症の症状と共通しています。
 腰部脊柱管狭窄症は、脊柱管を構成する組織の変形により脊柱管が狭くなったために、神経が圧迫され、症状として腰痛や下肢のしびれなど、さまざまな不具合が起こります。
 整形外科の治療法には、薬物療法や理学療法、運動療法、神経ブロックなどの保存療法と、手術療法があります。
 ご質問の方は、腰部脊柱管狭窄症かもしれないとのことですが、私のクリニックにも腰部脊柱管狭窄症と診断された患者さんが来院されることは珍しくありません。

●「ひろのば体操」の勧め
 それらの患者さんたちを診てきた経験から言えるのは、足指の変形が原因で腰部脊柱管狭窄症と似たような症状が出るということです。
 素足で前屈して、そのときの足指の形を見てください。ぎゅっと力が入って屈んでいないでしょうか。真上から見て、爪が見えにくくなっていませんか。こういう形なら、歩くたびに指がそういう状態になるということです。これを屈み指(ハンマー指)と言います。
 歩くと血流が促進されます。下肢のふくらはぎの筋肉は、ポンプの役目を果たし、心臓に還る静脈の血流が促進されます。指が屈んでいると、その血流が害されます。その結果、腰や脚の痛みやしびれを引き起こす場合があります。
 屈み指などの足指の変形は、以下の足指の体操「ひろのば体操」で改善できます。
(1)椅子に座って片足を太ももにのせる。
(2)足指の間に手の指を入れる。
(3)足指に入れた手をゆっくり握る。
(4)足指を甲側に5秒反らす。
(5)足指を足の裏側に5秒倒す。
 この「ひろのば体操」を毎日行ってみてください。症状が改善したら、腰部脊柱管狭窄症ではなかったということです。1週間程度続けても症状に変化が見られない場合は、整形外科を受診してください。

今井一彰氏(みらいクリニック院長)
山口大学医学部卒業。東洋医学などさまざまな医療を駆使し、薬を使わずに体を治していくという独自の観点に立って治療を行う。日本初の靴下外来も設置。